2016.05.13 Fri

Written by EDGE編集部

コラム

関東フットサル三国志/第12章「その5:Fリーグ移籍選手の“見納めオールスター”。MVPは藤井健太」

Fリーグができるまで、日本フットサルの頂点は間違いなく「関東」だった。その関東を軸に競技フットサルの歴史を振り返っていく当連載。昔からのファンはもちろん、フットサル観戦ビギナーや、Fリーグ以降にファンになった人には「最高の教科書」になるはずだ。
(文・木暮知彦/関東フットサルリーグ広報委員)

 Fリーグ移籍情報が派手に飛び交った3月末から約1週間後の2007年4月7日、駒沢体育館で第2回の関東リーグオールスター戦が行われた。今回、すでに関東リーグからだいぶ移籍選手が抜けたオールスターと思いきや、前シーズン所属のオールスターという扱いで、ファン投票で選ばれた選手はFリーグ移籍が決まっても出場を義務付ける扱いとなった。したがって、Fリーグに移籍する選手の見納めのオールスターということで、約1300人の観客が集まった。

 余談であるが、オールスターの試合の前に、以前紹介したフットサル専門学校のヒューマンアカデミーの協賛で関東リーグの合同トライアウトが開催された。これは、Fリーグに多くの選手が移籍してしまうので、その補充をこの機会に合同で行おうというものであった。また、ヒューマンアカデミーとしても、生徒の勧誘メリットが期待できた。この企画は、翌年まで継続された。

 試合の方は、前回と同様、ファン投票順位を偶数位と奇数位とに分けて行うメインイベントとこの年から関東リーグは2部制に移行、その2部のお披露目ということで2部の選抜チーム同士の試合が行われた。

 ここで、関東リーグの2部制について紹介しておこう。この年すなわち2007年シーズン第9回大会から、カスカベウ、プレデター、ロンドリーナがFリーグに加入したため、従来の12チームから3チーム抜けることになった。

 そこで、これを機会に、1部は試合数をホーム&アウェイの2試合を実現、さらに裾野を広げるため、2部を設け、拡大することとしたのだ。すなわち、1部は前述3チームが抜けたあとの上位8チームでホーム&アウェイの2試合を行う。そして、最下位が自動降格、第7位が2部の2位と入れ替え戦を行う。

  一方、最下位チーム(セニョールイーグルス)が2部に降格し、2部は降格1チーム+各都県リーグ1位8チーム+Fリーグ参加チームの所属県の繰り上がり3チームの計12チームの構成でスタートした。2部は1回戦方式だ。そして、1位が1部に自動昇格、2位が1部の第7位と入れ替え戦を行う。2部の降格は、11位、12位が都県リーグの上位と入れ替え戦を行う。

 この結果、1部、2部合わせると20チームの大所帯となった。2000年に関東の通年リーグの草分け的存在だったスーパーリーグが設立されたが、そのときは、6チームからスタートした。7年で約3倍に増えた勘定になる。

 1部は、ファイルフォックス、府中アスレティック、ボツワナ、シャークス、マルバ、ブラックショーツ、コロナ、フトゥーロの8チームであった。今シーズン(2016)の顔ぶれを見ると、ボツワナ(フウガドールすみだ)、府中スレティックがFリーグ参入、シャークスが解散、フトゥーロマルバが2部に降格となっており、もはや2チームしか残っていない。

 2部は、セニョールイーグルス、カフリンガ、ゾット、NUファンターズ、ミリオネア横浜、クラッキーズ、みつわ台、ソラ、セレクティーボオハラ、甲府ファイナルレジェンド、三栄不動産、高西クラッシャーズの12チームであった。

 今シーズン(2016)の顔ぶれを見てみると、カフリンガ、ゾットが1部に上がっており、残っているのは三栄不動産だけとなってしまった。高西クラッシャーズはアルティスタ埼玉と改名、なんとこの前の入れ替え戦で敗れ、ついに2部を去ってしまった。栄枯盛衰を感ずる。

 さて、オールスターの方はというと、監督推薦も含めた奇数位チームのメンバーは、清水健(マルバ)、小竹洋一(フトゥーロ)、沖村リカルド(シャークス)、緑川毅輝(マルバ)、太見寿人(ボツワナ)、上村信之介(フトゥーロ)、甲斐修侍(カスカベウ)、前田喜史(府中)、板谷竹生(ファイル)、市原誉昭(プレデター)、GK内山慶太郎(ボツワナ)、阿久津貴志(ロンドリーナ)、遠藤晃夫(ファイル)であった。

 偶数位チームメンバーが稲葉洸太郎(ファイル)、小山剛史(府中)、星翔太(ボツワナ)、岩本昌樹(プレデター)、山田将貴(ブラックショーツ)、藤井健太(プレデター)、近藤(ロンドリーナ)、久光重貴(カスカベウ)、八尋智志(セニョール)、関健太朗(ボツワナ)、GK冨沢孝輔 (ブラックショーツ)、大黒章太郎(フトゥーロ)、伊藤淳(マルバ)であった。

 試合結果は、偶数位チームが5-2で勝利、MVPにはプレデターの藤井が選ばれ、有終の美を飾った。

  それにしても、時期は前後するが、Fリーグに移籍、Fリーグを経験した選手は、オールスターの全26名中16名、62%にまで上る。いかに関東リーグがFリーグの選手供給源であったかがわかる。と同時に、今まで培ってきたチーム基盤、支えてくれたファンの基盤、運営基盤をどのように継続、さらに発展させていくか、試練の時が来ることを示していた。

 お宝写真は、Fリーグ設立前の最後のオールスター戦、板谷と稲葉のスナップショットとしよう。2人は、このオールスター戦を最後に、引退と移籍の別々の道を歩んだ。

※この連載は毎週水曜日・金曜日の2回更新予定です。

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