2016.04.21 Thu

Written by EDGE編集部

日本代表

“日本フットサルにとって最も悲しい日”から2カ月。木暮ジャパンが背負うもの。

写真:本田好伸

4月22日〜24日、愛知県・ウィングアリーナ刈谷で国際親善大会が行われる。日本がW杯出場権を逃した2月18日から2カ月。日本代表は木暮賢一郎監督と共にリスタートする。ベトナムとウズベキスタンというアジアのライバルとの2試合は、日本にとってプライドを取り戻すための重要な試合となる。
(文・北健一郎/futsalEDGE編集長)

日本代表のリスタート

 今でも、あの光景を思い出すと、胸が苦しくなる。

 2016年2月18日——。フットサル日本代表は、ワールドカップ出場権を逃した。

 前日の準々決勝でベトナムにPK負けを喫し、日本の3連覇の可能性は消えていた。だが、敗者同士によるトーナメントで2勝すれば、5番目のチームとしてW杯に出場することはできる。だが、待っていたのはキルギスタン戦の惨敗だった。

 国内で行われた壮行試合のコロンビア戦で、南米の強豪と堂々と戦っていたチームの姿はそこにはなかった。ミゲル・ロドリゴ監督が7年間の集大成と位置づけていたチームは、予想外の結末を迎えることになった。

 あれから2カ月が過ぎた。W杯出場のノルマを果たせなかったミゲル監督は2月一杯で退任した。7年前に来日し、日本のフットサル界にスペインのメソッドを持ち込み、W杯で初めて決勝トーナメント進出に導き、アジア2連覇を成し遂げた指揮官は、突然いなくなってしまった。

 喪失感は、あまりにも大きい。

 ミゲル監督が退任した影響は、トップカテゴリーだけに留まらないものだ。フットサルの指導者養成講習会のベース作りを行い、草の根への普及活動も熱心に行っていた。これほどまで多方面で貢献しようとする日本代表監督は、恐らく表れないだろう。そんな人物が日本で仕事をしてくれていたことは、本当に幸運だったと思う。

 ただ、ミゲル監督はもう戻ってはこない。日本がW杯に出られないという事実も変わらない。とても受け入れ難いことだが、それでも受け入れて、フットサル界は前に進んでいかなければならない。

 4月22日、24日、愛知県・ウィングアリーナ刈谷で国際親善大会が開催される。来日するのはベトナムとウズベキスタン。奇しくも日本が準々決勝で敗れた国と、W杯予選のホスト国が日本の「リスタート」の相手となる。

 今大会の監督には、シュライカー大阪の木暮賢一郎監督が就任した。木暮監督のチームビルディングのうまさや、試合中の多彩な引き出しは、大阪での実績が証明している。ただ、今回はあまりにも準備期間が少なく、じっくりとメンバー選考をする時間もなかった。ほとんどの選手がオフ明けで、コンディションがどこまで上がっているかも未知数だ。

 それでも、“木暮ジャパン”が背負っているものは決して小さくない。木暮監督は就任にあたって、このように語っている。

「先のAFCフットサル選手権で負け、ワールドカップに行けなかったという、日本フットサル界にとってあまりいい状況とはいえない中、自分がこの大会の監督を引き受ける意味や責任は十分に理解しています。その上で自分も含めて日本の選手や関係者がこれまで積み上げてきた、アジアにおける日本の強さや誇りというものを、この国内で行われる大会で取り戻すべく、覚悟を持って全力で臨みたいと思います」

 “日本フットサルにとって最も悲しい日”から2カ月。アジアのライバルを相手に、日本のプライドを取り戻すための戦いが始まる。

<関連リンク>
国際親善大会(日本サッカー協会)

◀︎前の記事 トップ ▶︎次の記事