2015.12.11 Fri

Written by EDGE編集部

コラム

関東フットサル三国志/第9章「その2:全国リーグ設立プロジェクト発足!4つの参入条件とは?」

Fリーグができるまで、日本フットサルの頂点は間違いなく「関東」だった。その関東を軸に競技フットサルの歴史を振り返っていく当連載。昔からのファンはもちろん、フットサル観戦ビギナーや、Fリーグ以降にファンになった人には「最高の教科書」になるはずだ。
(文・木暮知彦/関東フットサルリーグ広報委員)

 次なる新しいシーズンの動きとして、いよいよ全国リーグ設立プロジェクトが正式にサッカー協会内に発足していた。プロジェクトリーダーはフットサル委員会副委員長(現委員長)の松崎康弘で、おおよそ以下の参入条件が雑誌記事に伝わった。(2005年6月頃) 

 第1はクラブの法人化である。これはすでに述べたとおり、プレデター、府中アスレティックなどはすでに準備を進めていた。スポンサーからの協賛金、選手との契約管理などの実務面、また、運営上の責任の所在を明らかにする点からもこれは当然の条件である。

 次に、試合会場の確保である。これも、安定した日程を組むためには必要不可欠で、必然的に地元自治体の協力のお墨付きが不可欠であることを意味する。なぜなら、自前で体育館を用意することは困難であり、公共の体育館の土日の良い時間帯を安定的に確保するためには、自治体のフットサルへの理解がなければ実現できない。もっとも、のちのことになるが、自前のフットサル専用のアリーナを建設してしまうチームが現れるとは、このときは想像もつかなかった。また、これものちのことになるが、会場の収容人数基準をどのくらいにするのかによって参入条件をクリアするチームとそうでないチームが現れることになり、その基準が2000人以上だったことで悲喜こもごもの結果を生むこととなった。

 供託金の用意も必要と予測された。リーグ全体にビッグスポンサーが付けば別であるが、リーグの運営に責任を持ってもらうための保証金で事前にリーグ機構に供託が必要である。無論、金額についてはこれからのことであるが、それなりの額が見込まれた。

 最後に実力である。いくらお金があるからといって、弱いチームばかりで構成されてはリーグの魅力はなくなるため、選手権優勝、地域リーグ優勝など、実績の証明が不可欠となった。

 最終的には、収入と支出のバランス、とりわけ収入面で確固たる収入源があるかどうかが問われることになるため、スポンサー集めが重要なキーになることも予測された。場合によっては、スポンサーのお墨付きが必要となることも予測された。

 設立のタイムスケジュールはこの時点では明確ではなかったが、2007年9月すなわち2年後くらいが一つのターゲットになった。逆算すると、参入チームの公募および決定は来年ということになる。ちなみに、サッカーとは違って9月にシーズン開始としたのは、世界の基準に合わせようとしたものである。

 すでにこの程度の条件は予測されたことであるが、いよいよプロジェクトが動きだしたことで、参入を目指すチームは準備を始めることとなった。とりわけ、チームの成績はすぐには出せないので、それこそ2005年、2006年の地域リーグ、選手権、地域チャンピオンズリーグで上位成績を残すことが至上命題となり、白熱したゲームが展開されることとなった。また、今シーズンの後半になると全国リーグを睨んだ移籍なども活発に行われるようになった。

 ちなみに、関東リーグでは、ファイルフォックス、カスカベウ、プレデター、府中アスレティック、ロンドリーナ、シャークスなどが参入するのではないかと噂された。関東以外では東海のバンフ、大阪のマグなどである。

 お宝写真は、2005年12月号にフットサルナビの記事に出ていた地域リーグの勢力表にしよう。Fリーグありやなしやの特集記事からだが、この表からは、関東の実力面の優位性ははっきり出ている。しかし、記事には、東京、関東だけに逆にスポンサーが付きにくいのではないかといった危惧が書かれていた。実際、今でもその影響からか、関東のクラブは苦しんでいて、実力面でも西高東低の傾向にある。

※この連載は毎週水曜日・金曜日の2回更新予定です。

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