2015.12.02 Wed

Written by EDGE編集部

Fリーグ

植松晃都はなぜ17歳で日本代表に選ばれたのか? P.S.T.C.ロンドリーナの「育成力」

植松は4歳からスクールに通っていた

P1060455

——フットサル日本代表に17歳で入った植松晃都はロンドリーナ出身ですよね。彼は何歳からフットサルをやっていたんですか?

伊久間 晃都の場合は、お兄ちゃんが先に通っていて、そこについてくるような感じでした。ちゃんとスクールに入ったのは4歳ですね。

——当時から光るものはあった?

伊久間 カラダは小さかったですけど、すばしっこくて、当たり負けしなかった。お兄ちゃんたちと交じっているときは、がむしゃらにボールを奪いに行って、転んで泣いていました(笑)。

——植松はサッカーの道に進むという選択肢はなかったんでしょうか。

阿久津 ありましたね。中学生のときに神奈川県セントラルというという、神奈川の15人ぐらいのトレセンのメンバーにも入っていたので、中学3年生のときには神奈川の名門校からも誘いがありました。高校の練習に行ってみて、「やっぱりフットサルをやりたい」と。もちろん、僕らとしてはフットサルをやってくれるとうれしいですが、最終的に決めるのは本人なので。

——植松は高校1年生、15歳でFリーグ最年少デビューを果たしましたが、その要因は何だったのでしょうか。

伊久間 夏休みのときに、高校生を何人かトップに練習参加させたんです。最後にゲームをやってくれて、当時の相根(澄)監督が植松を気に入ってくれて、トップにほしいと。僕たちとしてもうれしかったですね。

——今後、植松のように小さい頃からフットサルをやっていて、Fリーグに上がる選手は増えていくと思いますか?

伊久間 若い年代からフットサルをやるメリットはすごくあると思います。逆に言えば、フットサルをやっていないと厳しくなる可能性もある。晃都がトップですぐに出られたのも、戦術理解度がある程度のレベルに達していたからでしょうし。

——フットサルのベースがあれば若くても上のレベルで活躍できると。

伊久間 そう思います。サッカーだけをやっていて、高校を卒業してサテライトに入ってきた選手は、技術はあっても、それをフットサルのピッチでどうやって活かすかがわからない。サッカーでドリブルを仕掛けるのが得意だった選手でも、フットサルだとボールをもらったときに相手との距離が近いし、仕掛ける間合いを作ることが必要になる。すぐに順応する選手もいますけど、できない選手は3、4年ぐらいはかかってしまう。そうなると、19歳で始めたとしてもFリーグに出るのは22、23歳になる。晃都の場合は15歳の時点でFリーグに出ているわけですから、そこで得られるアドバンテージはかなり違うと思います。

——なるほど。

阿久津 でも、僕たちが考えなきゃいけないのは、その先です。ロンドリーナのスクールにも「将来はフットサルの湘南ベルマーレに入りたい」「Fリーグに行きたい」と言ってくれる子供はいます。だけど、現実問題としてフットサルよりもサッカーのほうが何倍もお金を稼ぐチャンスがある。だから、才能のある選手に対して、「フットサルをやれ!」とは言いにくい。ただ、サッカーで埋もれるぐらいだったら、フットサルのほうが高いレベルで活躍できるチャンスもあるし、日本代表に入れる可能性も高い。そういう魅力を伝えつつ、環境を変えていけるように努力していかなければいけません。

P1060453

——第2回全日本ユース(U—18)フットサル選手権でP.S.T.C.LONDRINA(ロンドリーナ)のU—18チームが3位になりました。フットサル専門チームが同世代で日本一になることも期待されます。

伊久間 僕たちがやってきたことが、ちょっとずつ結果として表れてきたのはうれしいです。ただ、あの大会では3年生が5人しかいなかったので、最後は高校生チームに走り負けしてしまって……。あと3人ぐらいいれば普通に優勝できていたとは思います。フットサルを真剣にやりたいという選手を増やしていくことも僕らのテーマなので、そこにも取り組んでいきたいと思います。 

P1060450
左:阿久津貴志(あくつ・たかし)
湘南ベルマーレフットサルクラブテクニカルダイレクター/P.S.T.C.LONDRINA テクニカルダイレクター
サッカー:帝京高校→国士舘大学→アルビレックス新潟→東京佐川FC
フットサル:エスポルチ藤沢 →P.S.T.C.LONDRINA→湘南ベルマーレフットサルクラブ

右: 伊久間洋輔(いくま・ようすけ)
P.S.T.C.LONDRINA監督
日大藤沢高校→国士舘大学
エスポルチ藤沢 →P.S.T.C.LONDRINA→湘南ベルマーレフットサルクラブ

 <関連リンク>
P.S.T.C.LONDRINA
P.S.T.C.LONDRINAスクール

1 2

◀︎前の記事 トップ ▶︎次の記事