2020.09.25 Fri
Written by EDGE編集部
▶コラム
優勝はS.B.F.Cロンドリーナ!!

2020年9月21日、22日に横浜市のAOBAスカイフィールドで開催された夏の高校生フットサル大会2020。2008年に開催された大会も今年で10回目の開催となる。
2日間に渡り繰り広げられた熱い戦い。
今年は、新型コロナウィルス の影響もあり、例年8月に開催されている大会も例外の9月開催となった。
毎年、猛暑の中での大会だったが、今年は気温も落ち着いた中での大会であり、選手たちも、長袖で来場するなど例年とは異なる雰囲気であった。
今年のこの状況の中ということもあり、参加チーム数は19チーム。
極力密にならないようにと、主催者の配慮により、午前組・午後組と分けられた。

4チームA〜Eブロックの5ブロックに別れて初日の予選が行われ、各ブロックの2位以上が2日目に上位トーナメントに、3位以下が下位トーナメントを行うレギュレーションで開催。
昨年優勝の東海大高校は不在であったが、強豪校の武相高校、東京成徳大高校をはじめ、アニージョ、ロンドリーナなどのクラブチーム。遠方からもレボナ滋賀U-18が参加した。
初日の予選で、まず頭角を現したのは、SBFCロンドリーナ。
武相高校Bを相手に、7-0とスコアを伸ばした。
その他にも7点差ゲームがいくつか続いた。3年生を主体としたチームがそれぞれ結果を残し、上位トーナメントへ駒を進めた。
上位トーナメントへ駒を進めた10チームはこちら
- アニージョ
- JKF
- EIMEI
- SBFCロンドリーナ
- 武相高校A
- 東洋大京北高校A
- 都市大付属高校A
- SBFCロンドリーナセグンド
- レボナ滋賀
- 成徳大高校
※順不同
フットサルも日々メジャーとなり、高校からフットサルを専門に行っている高校が増えてきている。同様に高校年代のフットサルクラブも増えてきており、その競技力、戦術力は過去の大会とは比にならないくらい上がってきている。
魂のぶつかりあいの上位トーナメント
初日は、探り合いの試合が続いたが、2日目の上位トーナメントは、また違った状況での試合となる。
すでにチームや選手の特徴はお互いに情報が入っている状態。特に戦術、利き足、要注意選手はマーク済みであった。

決勝トーナメント初戦のロンドリーナセグンドvsレボナ滋賀は注目される試合となった。
レボナ滋賀は、サッカー、フットサル両方に力を入れているチームで、足元の技術が長けていた。試合を重ねるごとに、また試合を観察するごとに自分たちの戦術に磨きをかけて行った。
特に、注目されたのは、背番号90 山元颯斗。体格は大きくないが、体の当て方がうまく、左足からのシュートが武器の選手だ。
一方、ロンドリーナセグンドは、湘南ベルマーレフットサルクラブのサテライトとして活動しているロンドリーナのセグンドであり、今大会は高校1年生を中心に組まれた。ボールの持ち方、見ている部分、選手の動きなど、フットサルの戦術を多様したチームである。
試合は、レボナ滋賀が先制し、優位に見られたが、ロンドリーナセグンドは、2-1と逆転する。会場が試合に釘付けになる、個を重視したレボナ滋賀と、チーム力高いロンドリーナセグンドの戦いは、1試合目からハイレベルだった。
最後には、レボナ滋賀が再び逆転し3-2で勝利を収めた。

東洋大京北Avs都市大付属Aの試合では、昨年の優秀選手として選出され、「夏高日本選抜」として、イタリア遠征の経験のある10番今村俊規、7番井上祐輝がメンバーにいる東洋大京北Aがその強さをみせ4-0で快勝した。
ベスト4では、EIMEI vs ロンドリーナの試合が繰り広げられた。
EIMEIは、後ろで作ってサイドからの攻撃を主として展開。一方ロンドリーナは、旋回がうまく、攻守に渡り組織力が高かった。その組織力と選手層を武器に、2点先制し、安定した試合運びをするが、EIMEIも底力をみせ、1点を返すが、そのまま2-1でロンドリーナが勝利を収めた。
決勝は、SBFCロンドリーナ VS レボナ滋賀U-18
決勝へ勝ち進んだのは、SBFCロンドリーナと、レボナ滋賀U-18。
コートを観客が包み込む中、キックオフとなった。
ロンドリーナが試合をコントロールし、ボールを支配する時間も長かった。レボナ滋賀は、ハーフコートをボックスで守り、ゴレイロからのスローを使い前線で勝負するスタイルであった。
ロンドリーナは、右アラへのパスをきっかけに、旋回をし、相手のマークのズレを見て、スペースを突いていく戦術を使った。
前半を0-0で折り返し、緊張感漂う中後半戦。
両者、一歩も譲らず球際の強さ、戦術、個人の能力がぶつかりあった。
試合も終了間際となったラスト10秒。
ロンドリーナが32番温立全にボールを回し、ゴール前で仕掛けるも、レボナ滋賀がボールを奪う。
しかし、奪えきれずこぼれたボールを再び、温立全が奪い返し、ゴールを奪った。
これが決勝点となり、ロンドリーナが夏の高校生フットサル大会2020を制した。

S.B.F.Cロンドリーナ監督の二見一輝さんにインタビュー
Q.優勝おめでとうございます。決勝戦、1点ゲームでしたが、どのような対策をして望みましたか?
二見監督:ありがとうございます。まだコロナ禍の状況が続く中でこのような貴重な機会を作っていただけたことについても感謝をしております。本当にありがとうございます。決勝戦については大会初日と2日目を見て、戦い方などは把握が出来ていましたので、特段対策はありません。技術や戦術ではなく、戦う気持ちと自信を持って臨むように選手へは伝えました。
Q.2日間の中で、印象に残る試合とシーンはありますか?
二見監督:今大会は2チームで参加させていただきました。共に上位リーグへ進めたので、お互いの試合を応援しているシーンはチームの結束を感じました。全てが印象的な試合ですが、1日目の東洋大京北Aチームでの敗戦が印象に残りましたね。戦う気持ちが相手の方が上回っていて、ここがあったから優勝できたと感じています。
Q.大会通して、選手に変化は見られましたか?
二見監督:もちろん、見られました。リーグ戦とは違う環境の中でどう戦うか?初めて戦う相手に対してどう臨むか?などとても貴重な経験を積むことができたと思います。ここでの試合で感じた「戦う気持ち」を忘れずにトレーニングから臨んでくれると思います。
キャプテンの川島陸世選手へインタビュー
Q.大会へはどんな意気込みで望みましたか?
川島キャプテン:まずはこのような状況の中、大会を開催していただいた関係者の皆さま、ありがとうございました。大会に参加するからにはもちろん優勝を第一に考えていました。残念ながら僕は怪我で試合に出場できなかったのですがチームメイトのみんなが良く戦ってくれたと思います。
Q.決勝戦は、どうでしたか?
川島キャプテン:決勝の相手チームがレボナ滋賀さんで、Bチームが負けてしまっていたので、僕たちAチームはその借りを返す気持ちと優勝する気持ちがあったので勝ててよかったです。
Q.今後の目標を教えてください。
川島キャプテン:今後の目標は冬にあるチャンピオンズカップ優勝です。目標にしていた全日本ユース選手権が無くなってしまったので、まずは神奈川県ユースリーグで優勝し、その勢いのままチャンピオンズカップも優勝したいと思っています。