2019.10.07 Mon
Written by EDGE編集部
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【密着レポート7】コスタリカとの最終戦は壮絶な打ち合いに。スタジアムに響いた「What a game!!」

ミニフットボールW杯に日本代表として参加する東洋大学サッカー部が、9月30日に成田空港から開催地であるオーストラリアへ向かった。W杯は今年が3回目となり、過去最大の参加国数となる32か国が世界一をかけて戦う。日本は初出場だが世界から躍進の期待が高まる。
今日は、予選最終戦となるコスタリカとの試合は10時キックオフ。
朝はいつもより早く集まり、身体を起こして試合に臨んだ。
Gグループは現在
チュニジア/1勝1分/勝点4
スロバキア/1勝/勝点3
日本/1敗1分/勝点1
コスタリカ/1敗/勝点0
今日のコスタリカ戦で勝って勝ち点4とし、なんとか並びたいところ。
ついに最終戦が始まった。
コスタリカも東洋大学も前方の3人が上がり、2人とスイーパーのようにGKが入り3人で後ろを作る似たような戦術で始まった。
ファーストシュートは、コスタリカのGK。このミニフットボールはGKの攻撃参加も戦術として有効になる。
昨夜のミーティングから狙っていた、コーナーをとる動きで開始2分、ビックチャンスが生まれる。
小林の縦パスに、室井が抜けて、ヒールで落としたボールを再び小林がシュートをするが、相手DFに挟まれシュートを阻止される。
その後、コスタリカは、FWにボールを集める。フットサルのピヴォ当てのようなプレーでシュート数を増やすも、青木が好セーブを見せる。
試合が動いたのは6分。相手が予想もしていないタイミングで、高橋のシュート!それをゴール前に走っていた小林がヒールで角度を変えて、先制点を掴む。
流れをつかみかけている日本は、続けてゴール前を崩していくが、最後のシュートが打てない。
対してコスタリカは、カウンターを中心に攻撃を仕掛けていた。
前半16分に同点とされたが、22分に左サイドの藤富のクロスが、相手に当たりオウンゴールを誘い、2-1とリード。3分後には高橋のクロスを藤富が流し、最後は室井のゴールで前半を3-1で折り返した。
日曜日ということもあり、パース在住の日本人の方々が応援に来てくれて、声援を送ってくれていた。
後半になり開始1分、横パスを奪われ、失点に繋がる。後半早々3-2と縮められた。続いて2分、CKからまたも16番にやられて3-3と追いつかれる。
後半の立ち上がりの悪さが目立った。そのまま流れを渡してしまい、6分には追加点を許し、3-4逆転されてしまう。
続き8分、16分にも失点と後半開始から16分で5失点。
3-6と立場は完全に逆転した。会場全体が、日本の失速を感じていた。
ただ、ピッチ上では違った。もう一度立て直そうと。
すると後半21分、22分に追加点を取り5-6。
残り3分。
コスタリカのフィジカルの強さもあり苦戦する日本だが、25分に室井のこの日4点目となる追加点で6-6に追いつく。
試合は、このまま6-6となりホイッスル。
「What a game!!(なんて試合だ!!)」が会場に響いた。
大量得点をしなければいけないというプレッシャーから生まれた失点。
会場全ての人が、最後の最後まで注目し、ワクワクしたことだろう。
しかし、この引き分けにより、決勝進出はなくなってしまった。
悔しい、惜しい試合となった。
2試合続けての「Nice game」。だが、勝利を掴めなかった。
コスタリカのハットトリックした16番、カルロス・エルナンデスは現在38歳。
現役時代はコスタリカの世代別代表としてプレーし、スタミナこそないが、テクニックや体の強さ、使い方を日本の若者たちに見せてくれた。
ミニフットボールW杯は続くが、日本はここで敗退となった。
午後は、近くを散歩しに出た。公園は広く、どこもかしこも綺麗な芝生が敷き詰められている。
カンガルーに会えるという公園へ向かった。
その後ホテルに戻り一人一人、振り返りも兼ねての時間が渡された。
夕飯後、同グループであるスロバキアvsチュニジアの試合をみにスタジアムへ出た。
日本はスロバキアには0-6。チュニジアとは0-0であった。
どのチームにも特徴があってとても見応えがある。
結果は1-1と、熱い試合だった。
明日は1日オフとなる。
観光もしてその中で、サッカーに触れ、考え、成長につなげていきたい。
■ミニフットボールW杯2019オーストラリア密着レポート
【密着レポート1】東洋大学サッカー部が日本代表として「ミニフットボールW杯」開催地のオーストラリアへ!
【密着レポート2】ミニフットボールW杯がついに開催!日本代表の東洋大学は、10月2日に強豪スロバキアと対決!
【密着レポート3】初戦はミニフットボールU21W杯準優勝の強豪・スロバキアに0-6の大敗。
【密着レポート4】スロバキア戦の敗戦から一夜明け……。パースのビーチで気持ちを切り替える。
【密着レポート5】第2戦はチュニジアと接戦の末にスコアレスドロー。試合中に「ジャパン」コールも。
【密着レポート6】大量得点が必要な予選リーグ最終戦。最高の準備で決勝トーナメントを目指す。
【密着レポート7】コスタリカとの最終戦は壮絶な打ち合いに。スタジアムに響いた「What a game!!」
【密着レポート8】ミニフットボールW杯の開催地オーストラリア・パースとはどんなところ?
【密着レポート9】日本代表として挑んだW杯を糧に……。東洋大学がオーストラリアの地から再出発。
【密着レポート10】激闘が繰り広げられた準々決勝。ハンガリー、ブラジル、ルーマニア、チェコが勝ち上がる。
【密着レポート11】サッカーだけじゃない。開催国オーストラリアで触れた文化と歴史。
【密着レポート12】オーストラリアW杯を日本代表として戦って。東洋大学は何を見て、何を感じたのか。
記事提供:日本ミニフットボール協会