2019.03.25 Mon

Written by EDGE編集部

インタビュー

「切り替えを制するものがゲームを制する」。フウガドールすみだ・須賀雄大監督が明かす、真のキリカエ0秒論。

チーム内の明確な基準を作ってあげる

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――須賀監督はいかにしてキリカエ0秒という哲学をチームに浸透させていったのでしょうか?

切り替えを早くするには、次に起きることをイメージできる状況を作っておくことが大事だと思います。例えば、シュートを打った時に味方がどういうポジションで勝負を終えているのか。それが決まっていれば誰がどこに戻るかが明確になっている可能性があります。

SUGA FUTSAL ACADEMY」でもやるんですけど、僕が「サザン攻撃」と呼んでいるフィニッシュの形があります。3人は絶対に攻撃に掛けて、逆に4人目は少し守備バランスを考えたポジションを取るんですね。セグンドまで走った選手がファーストライン、2列目がピヴォと(セグンドに走った選手とは)逆のアラで、3列目が守備バランスを整えるフィクソで。これはリスクを掛けつつ且つ常にキリカエ0秒で相手の攻撃に対応していく一番必然的な形だと思っています。

この形で攻撃を終えた場合、セカンドポストの選手が一番切り替えるのが難しいのは誰の目にも明らかですよね。だから彼は最後に戻ってくる選手で、その次はピヴォか走り込んでシュートを打ちに行った選手です。例えばシュートを打った選手が思い切りスピードに乗って走り込んで打ったのなら、ピヴォの方が先に切り替えられると思うので、じゃあピヴォがフィクソの次に撤退する選手、その次はシュートを打った選手、最後はセグンドまで行った選手が戻ってくる。このように、フィニッシュの形が決まっていれば必然的に撤退する場所が決まってくるんです。

――なるほど。どういう形でフィニッシュしてどのように撤退するかまでをチーム全員で共有しておくことで、誰がどこに戻るかが明確になると。

そうですね。攻撃をしつつも、攻め切った後にその撤退するところまでをイメージしておくことで、切り替えのスピードは格段に早くなります。キリカエ0秒を実現するための大きなポイントとなる部分です。

今の話は攻から守への切り替えの場面でしたけど、例えば守から守への切り替えでも同じです。例えば、守備でリスクを掛けてボールを取りに行ったら1枚抜かれて4対3の数的不利になったとします。「キリカエ0秒は良いけど、具体的にどうするの?」ってなったときに、うちのチームは「まずボールに対して5人全員で守備をする」という譲れないコンセプトがあるんですね。そのためにはボールラインまで5人全員が戻っていなかったら、そのコンセプトは破綻してしまうわけです。だからまずはそれを最優先に考える。

――自分がボールラインよりも前に残ってしまっているのなら、まずは四の五の言わずそこまで戻る! というのを約束事にする。

そうです。そのコンセプトを伝えてあげるだけでも切り替えは格段に早くなります。「守備を突破されたらリトリートして、ブロック作って……」じゃなくて、「ごちゃごちゃ言ってないでまずボールラインまで戻れ」というチームの約束事を決めてあげるだけで、守備のラインを突破された後にもう一回5人全員で守備できる可能性が出てくる。

どんなに「0秒で切り替えよう!」と言ったところで、「やばい、これ5人で守備できてない! どうすりゃ良いんだっけ?」ってなっちゃったらその時点で「0秒」ではなくなってしまっているんですよね。「切り替えを早くしよう」と言葉で伝えるだけではなく、チーム内の明確な基準を作ってあげることが大事だと思います。 

――最後に、今回の「SUGA FUTSAL ACADEMY」の受講を検討されている皆様にメッセージをお願い致します。

冒頭でお話しした通り、自分は本当に叩き上げで、何もなかったところから試行錯誤して、何とかここまでやってきました。だから今正に試行錯誤されている指導者の方々の気持ちはすごく良く分かるつもりでいます。だからこそ自分が話すだけ話して終わりではなく、そういった方たちの気持ちも感じながら、しっかりと伝えていけるような講習会にしたいと考えています。 

今回の北原亘と一緒にやるという方式も、自分が突っ走っちゃったときに亘がそこをしっかりとかみ砕いて伝えたり、軌道修正をしたりというのを期待してのことです。彼はそういう部分に長けているので、私1人よりも2人で行うメリットは多分にあると思っています。「敷居が高いかな」と迷ってらっしゃる方もいるかもしれませんが、どんなレベルの方にも楽しんでいただけるような内容になっていると思いますので、ぜひご参加いただければと思います。

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“フウガ・メソッド”のすべてを学ぶ。全5回のオンライン講習会「SUGA FUTSAL ACADEMY」が開講!

<講習会レポート>
【SUGA FUTSAL ACADEMY第1回レポート】「ジャイアントキリングを起こすための思考・戦略・戦術」
【SUGA FUTSAL ACADEMY第2回レポート】「机上の空論ではないフウガのリアルな攻撃戦術とは?」
【SUGA FUTSAL ACADEMY第3回レポート】「カウンターは“速くプレーすること”が正解とは限らない」

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