2018.02.11 Sun

Written by EDGE編集部

コラム

なぜ星翔太はフットサル日本代表の“PR担当”を買って出たのか? 選手でありながら、選手だから、できること。

写真:本田好伸

星翔太は、1月22日の代表合宿のスタートから決勝までの20日間で、自身のブログを65回も更新した。内容は長いものばかりではないが、代表活動の様子や、チームメートのキャラクターが見えるものまで、あらゆる投稿を続けた。このブログは、2016年3月末以降は停止状態にあった。ではなぜ、星はこんなにもSNSを通した発信を繰り返すのか。そこには、一人の選手の、フットサルへの切なる、熱い想いが、あった──。
(文・本田好伸)

大会期間中に65回ブログをアップ

「良いシーンがない代表に誰がなりたいと思いますか? そんな日本のフットサルに、未来はあると思いますか?」

 星翔太はある時、そんなことを話していた。フットサルは決して大きな業界ではないが、それでも、選手や指導者は、日頃からSNSを通してフットサルの良いプレー、勉強になる戦術の動画などをシェアしている。でもそこに、日本代表の動画が流れてくることはほとんどない。星はそんな現状に疑問を感じていた。

 仮に星自身が代表のメンバーではなかったとしても、自分たちの国の代表チームのいい部分が拡散されない現状では、このチームに夢や憧れの感情を抱いたり、目指したいと思う選手は増えていかないのではないか。

 そんな思いもあって、星は選手でいながらできることを考え、行動に移してきた。

HND_0876

 株式会社アスラボという、スポーツの価値を伝え、一般の人とアスリートをつなぐための事業を興したこともそう。そして、今大会中に、実に2年近くも凍結していたブログを解禁して、20日間で65回(2月11日18時時点)も更新したこともそうだろう。フットサル日本代表の存在を知ってもらう、選手を知ってもらう、応援してもらう、サポートしてもらう、フットサル選手になりたいと、思ってもらいたい──。

 星はこれまで、代表キャプテンとしてリーダーを務め、所属するバルドラール浦安でもキャプテンとして、クラブの“顔”としてあらゆる経験を積み重ねてきた。さらにピッチ外でも、社長として、見識を広げてきた。そういうすべてのものがこのタイミングでリンクして、星はピッチ内外で大きなアクションを起こしている。

 ピッチ内では、これまでのエースとしての立ち位置ではなく、アラもフィクソもこなしながら、必要とあらば、ピヴォとしてゴールにも向かっていける。まさに、ピッチでできることはなんでもやってのける「チームに一人ほしい選手」。そんな便利屋として、ブルーノ・ガルシア監督も絶大な信頼を寄せている。

 そしてピッチを離れたら、SNSを通して発信を繰り返す。そんな彼の思いに影響を受けて、筆者自身も、今大会中にアスラボのfacebookを媒介にして、「星翔太のイチオシ選手」を始めとする試合に向けた投稿に協力させてもらった。「とにかく盛り上げたい」。そういう想いが、自分にも乗り移っていた。

HND_2963

 星のブログ更新、SNSでの拡散が、どんな未来につながるかの確証はない。「地道に巻き込んでいくしかないですし、できる人がやらないといけないですから」。ただ、アクションを起こさない限り、何も変えられない。だから選手の枠を飛び越えていたとしても、できることはやる。でも周囲の雑音にとらわれないためにも、選手としての本分は全うする。

 星はまもなく、アジア選手権の決勝の舞台に立つ。星はもちろん、選手だ。選手としての彼は「目の前の試合に勝つために全力を出す以外に興味はない」と言う。だから決勝のパフォーマンスにも期待してしまう。フットサル界を代表する広報役であり、ピッチでは監督のオーダーを遂行する便利屋。でも、星はきっと、それだけでは終わらないはずだ。

<関連リンク>
星翔太オフィシャルブログ「探究極心」Powered by Ameba
株式会社アスラボ
アスラボFacebook
星翔太Twitter

◀︎前の記事 トップ ▶︎次の記事