2017.10.19 Thu

Written by EDGE編集部

Fリーグ

【第22節プレビュー 府中×名古屋】府中は“4回やって1回勝てるかもしれない”名古屋に真っ向勝負を挑むのか?

写真:本田好伸

過去2シーズン、5位でプレーオフに滑り込んできた府中アスレティックFCが挑むのは、2位に6ポイント差をつけて首位を独走する名古屋オーシャンズ。今シーズンは1勝1敗で五分、この試合で勝敗が決する。ただ府中にとっては、対名古屋に勝ち越すこと以上に、今すべきことがある。分析・戦略家、谷本俊介監督は果たして、どんなプランでこの試合に臨むのか。
(取材・文 本田好伸)

Fリーグで最も名古屋戦の勝率が良い府中

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 府中アスレティックFCと名古屋オーシャンズ。両者の激突は、現在のFリーグにおいて、一際注目を集める対戦カードだ。その最大の理由は、ゴレイロ出身ライター・福田氏の以前のプレビュー「【第15節プレビュー 府中×名古屋】“名古屋キラー”府中が首位に牙を剥く。Fリーグ名物の肉弾戦を体感せよ!」の通りだが、今回の対戦に関しては、少し違ったところに焦点が当たる可能性が高い。

 それは、府中が名古屋にフルパワーで勝ちにいくのかどうか、ということだ。

 府中は実は、Fリーグのなかで、どのチームよりも名古屋と相性が良い。それは「勝率」を見れば明らかだ。これまで、府中が参入した2009年から、リーグ戦で27回対戦して7勝16敗4分、勝率は.259だ。シュライカー大阪も同じ勝利数だが、33回対戦して7勝21敗5分と、府中よりも2年長くリーグを戦っているため、勝率は.212にとどまっている。

 今シーズンは1勝1敗。2014、2016シーズンも1勝1敗1分で五分の成績を残したが、府中はまだ名古屋に勝ち越したことがない。というか、過去10年間で、名古屋に勝ち越したことがあるのは、2008年のバルドラール浦安と、2010年、2016年の大阪の3回だけ。

 その数字を考えたとき、府中が、“4回やって1回勝てるかもしれない”という確率の試合にすべてを出し切ってしまうのは、非常に大きなリスクを伴うことなのだ。

 もちろん、真剣勝負である以上、戦前から勝ち点3を譲るチームはない。ただし、府中が置かれている状況を考えれば、名古屋戦によって疲労困憊し、その後に控える戦いに影響してしまうことは、何よりも避けたいに違いない。彼らの懸案事項は主に下記の2つだ。

 1)プレーオフ進出争いを考慮
 2)主力選手の負傷の影響

 府中は、他の全チームに先立って、名古屋と今シーズン3回目の戦いを迎える。2巡目がほぼ終了した現時点で、勝ち点52の名古屋と2位・ペスカドーラ町田とは6ポイント差。以下、43ポイントのフウガドールすみだと府中、42ポイントの湘南ベルマーレ、36ポイントのシュライカー大阪、29ポイントのバルドラール浦安と続く。すでに、名古屋以外に“自力リーグ1位”の可能性はなくなり、当初は「リーグ1位」を目指したチームであっても、「できるだけ上位でプレーオフに進む」という現実的な目標に変更している時期だ。府中も例外ではない。

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 2年連続で終盤までプレーオフの座を争い、5位でギリギリ滑り込んできた府中にとっては、最後、どんなプランで戦うことがベストなのかは熟知している。そう考えたとき、名古屋に真っ向勝負を挑むことはベストとは言えない。分析・戦略に長ける谷本俊介監督がどんなゲームプランを選択するのかは、この試合の大きな見どころとなるに間違いないだろう。

「完山や宮田義人、マルキーニョの穴を若手選手が埋めてくれたし、彼らは奮起して最大のパワーを出してくれた。それにベテランも結果を出した。こういう状況だからこそポジティブに考えている。今いる選手で一番やりやすい形を模索して、最善を尽くしたい」

 谷本監督は、引き分けに終わった第21節の町田戦後、そう話した。ただ、第20節の完山徹一、第21節のマルキーニョと、立て続けに主力が負傷したことは痛かったに違いない。彼らが名古屋戦に間に合うかどうかは定かではないものの、万全で挑めない可能性は少なくない。

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 今シーズンの府中は、不動の最強1stセットが確立した。皆本晃、渡邉知晃、柴田祐輔、完山の4人は、21試合中15試合で先発を任された。府中は基本的には2セットを組んで戦うが、彼ら4人、中でも特に、皆本と完山の出場時間は、他の誰よりも多い。

 第9節、第10節は、左利きの助っ人、マルキーニョが完山に代わって先発に入ったが、それ以降はずっと、不動の4人で試合に入ってきた。谷本監督が絶大な信頼を寄せるこのセットの攻守のバランスは絶妙で、技術、経験値ともにリーグ屈指の力があった。だからこそ、前節、完山をケガで欠いたこと、代わって先発したマルキーニョも前半で負傷交代してしまったことは、名古屋に真っ向勝負を挑むことが難しくなったと言わざるを得ない。

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 果たして、名古屋戦に対する「一番やりやすい最善の形」とは何だろうか。代名詞の前プレを封印してラインを下げた守備からのカウンターに徹するのか。セットプレーやパワープレーなどの一撃必殺のサインプレーを駆使するのか。若手を大胆に起用する新戦略か——。

 リーグ戦はもちろん、机上の戦いではない。谷本監督の采配と選手のプレーに注目だ。

 

DUARIG Fリーグ2017/2018 第22節
10月21日(土)
13:30 ヴォスクオーレ仙台 vs 湘南ベルマーレ(アリーナ立川立飛)★
16:00 フウガドールすみだ vs アグレミーナ浜松(アリーナ立川立飛)★
18:30 府中アスレティックFC vs 名古屋オーシャンズ(アリーナ立川立飛)★
13:30 バルドラール浦安 vs バサジィ大分(大阪市中央体育館)
16:00 シュライカー大阪 vs エスポラーダ北海道(大阪市中央体育館)
18:30 ペスカドーラ町田 vs デウソン神戸(大阪市中央体育館)
10月22日(日)
12:00 フウガドールすみだ vs 湘南ベルマーレ(アリーナ立川立飛)★
14:30 アグレミーナ浜松 vs 名古屋オーシャンズ(アリーナ立川立飛)★
17:00 府中アスレティックFC vs ヴォスクオーレ仙台(アリーナ立川立飛)★
12:00 エスポラーダ北海道 vs バサジィ大分(大阪市中央体育館)
14:30 バルドラール浦安 vs ペスカドーラ町田(大阪市中央体育館)
17:00 シュライカー大阪 vs デウソン神戸(大阪市中央体育館)

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『ヴォスクオーレ仙台 vs 湘南ベルマーレ』『フウガドールすみだ vs アグレミーナ浜松』『府中アスレティックFC vs 名古屋オーシャンズ』を10月21日(土)に、『フウガドールすみだ vs 湘南ベルマーレ』『アグレミーナ浜松 vs 名古屋オーシャンズ』『府中アスレティックFC vs ヴォスクオーレ仙台』を10月22日(日)に無料生中継!

10月21日(土)13時15分~20時30分 <視聴&通知予約
10月22日(日)11時45分~19時00分 <視聴&通知予約

 

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