2016.09.16 Fri

Written by EDGE編集部

コラム

関東フットサル三国志/第15章「その4:“社会人軍団”カフリンガ東久留米が関東リーグ初優勝」

Fリーグができるまで、日本フットサルの頂点は間違いなく「関東」だった。その関東を軸に競技フットサルの歴史を振り返っていく当連載。昔からのファンはもちろん、フットサル観戦ビギナーや、Fリーグ以降にファンになった人には「最高の教科書」になるはずだ。
(文・木暮知彦/関東フットサルリーグ広報委員)

人気回復の関東リーグ

 2010年12月18日、駒沢総合体育館にて第12回関東リーグの最終節が行われた。

 前節までの結果は、1位カフリンガ勝ち点26、2位フウガ勝ち点25、3位ゾット勝ち点23、4位コロナ勝ち点23、以降5位ファイルフォックス、6位アルティスタ、7位ブラックショーツ、8位マルバという順位であった。つまり、最終節段階で1位から4位までが勝ち点3差すなわちどのチームも優勝の可能性を残す展開となっていた。一方、下位はマルバこそ最下位が確定したが、残留争いは残っており、6位アルティスタと7位ブラックショーツは勝ち点1差でどちらも残留確定の可能性を残しているのだった。

 これを見ると、奇しくも前々回紹介した学生チーム3チームに加え、前シーズンこそ不振に終わったがもともと実力があるカフリンガが首位という昔とは様変わりの新興チームがベスト4になっている。逆に、まだ難波田効果が現れていないファイルが5位、7位ブラックショーツ、最下位マルバと第2回以来の古豪は成績低迷という結果である。

 そんな最終節の対戦は、第1試合がマルバ対アルティスタ、第2試合コロナ対ファイルフォックス、第3試合フウガ対ゾット、第4試合ブラックショーツ対カフリンガの組み合わせとなった。

 まず、第1試合はマルバが最下位確定とはいえ、意地をみせアルティスタを1-0で下した。この結果、ブラックショーツは最終試合負ければ入れ替え戦となるからブラックショーツにプレッシャーがかかると同時にカフリンガにもプレッシャーがかかる展開となった。

 続く第2試合。コロナ対ファイルフォックスは、コロナが3-1で勝利、勝ち点26で首位カフリンガとならんだ。カフリンガが負けると勝ち点が同じで、直接対決でコロナが上回るため、カフリンガにプレッシャーがかかる展開となった。

 続く第3試合、フウガ対ゾット、お互い負ければ優勝戦線から脱落するので、両者必死の戦いはなんと5-5の引き分けに終わった。この結果、ゾットは勝ち点24に終わり、優勝戦線から脱落する。一方、フウガは勝ち点26としたが、次の試合のカフリンガが負けて勝ち点で並んだとしても直接対決でカフリンガに負けているため、この時点で優勝戦線から脱落、4連覇達成の記録も逃してしまった。また、地域リーグ優勝者としての年間3冠の権利もなくなった。

 そして最終試合、ブラックショーツ対カフリンガ戦、ブラックショーツは負ければ入れ替え戦にまわる。カフリンガは負ければ、勝ち点でコロナと並び、この場合は、直接対決でコロナに負けているため、優勝はできない。お互い、負けられない最終節、最終試合となったが、カフリンガが2-1で勝利、初優勝を飾った。一方、ブラックショーツは2部2位チームと入れ替え戦のまわることとなった。なお、最終成績は、成績順にカフリンガ、フウガ、コロナ、ゾット、ファイル、アルティスタ、ブラックショーツ、マルバ(自動降格)となった。

 なお、2部の最終節は12月25日に行われ、優勝が柏イーグルストア(自動昇格)、2位がバルドラール浦安セグンドとなった。1部2部入れ替え戦はブラックショーツ対バルドラール浦安セグンドとなった。

 このように、最終試合、最終節まで優勝および残留争いで盛り上がった関東リーグ1部であったが、観客動員数も昨年度より9%増の延べで2万843人を記録した。1節の動員数の最高は、12月4日隅田区総合体育館で行われた第13節の2609人であった。昨年度は1万9121人で、今年度は箱根レイクアリーナの遠い場所での開催もあったため、それを割り引くと10%増となり、観客が戻って来たといえる。とりわけ、フウガの動員力が貢献しており、墨田区総合体育館でのフウガの試合は877人、1012人、1182人を記録している。

 ちなみに関東リーグ最後のピークは、2005年6月15日、府中総合体育館で行われた第7回関東リーグの開幕節で、第1試合の府中アスレティック対サルバトーレソーラが1068人、第2試合ファイルフォックス対ボツワナ(のちのフウガ)、1316人、第3試合シャークス対ガロ、1236人、第4試合カスカベウ対フトゥーロ、1239人で、延べ4859人であった。(第9章栄華期の頂点その5「真夏の8連戦」より)

 Fリーグが設立された今、動員数は半分以下になってしまったが、戻ってきたことは光明である。

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 さて、お宝写真は、フウガ東京の優勝を阻止、初優勝に輝いたカフリンガ東久留米の集合写真および代表兼選手の垣本右近にしよう(いずれも写真提供はラブフットボール)。垣本にしてみれば、社会人サッカーチームFC VENGAで名をなしたものの、フットサルに転向してから、渋谷ユナイテッドで関東リーグ昇格を逃す挫折を味わった。そして、2005年、カフリンガを設立、以来東京都1部、関東2部と上がってきて設立5年目にしてついに掴んだ関東の頂点である。感慨もひとしおであったろう。

※この連載は毎週水曜日・金曜日の2回更新予定です。

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