2016.08.19 Fri

Written by EDGE編集部

コラム

関東フットサル三国志/第14章「その5:全日本王者フウガ、地域チャンピオンズリーグも優勝して“地域王”に!」

Fリーグができるまで、日本フットサルの頂点は間違いなく「関東」だった。その関東を軸に競技フットサルの歴史を振り返っていく当連載。昔からのファンはもちろん、フットサル観戦ビギナーや、Fリーグ以降にファンになった人には「最高の教科書」になるはずだ。
(文・木暮知彦/関東フットサルリーグ広報委員)

地域リーグとFリーグの壁 

 前回、Fリーグの入れ替え制について言及したが、入れ替え戦がない以上、Fリーグと地域リーグには大きな壁がある。唯一、壁を取り払って日本一の座を争うことができるのは全日本選手権である。翌年のことになるが、Fリーグカップ戦において、地域チャンピオンズリーグの優勝、準優勝チームが参加できることになったので、もう一つ、壁を取り払う機会ができた。そんな2つの機会の大会の1つ、第15回全日本選手権が2010年3月5日から行われた。昨年は、地域リーグのフウガがFリーグの名古屋を倒して優勝、壁を取り払ったことは記憶に新しい。

 では、その関東の予選はどうであったろうか。関東予選は2010年1月16日から始まり、1月31日はその最終日であった。ベスト4に残ったチームは、フウガ、マルバ、都予選から勝ち上がったファイルフォックス、ゾットである。まず、ゾットとフウガの準決勝、フウガはなんと力を付けて来たゾットに2-3と破れ、3位決定戦にまわることになってしまった。もう1つの準決勝はマルバ対ファイルでこちらは3-0でマルバが勝利した。

 この結果、3位決定戦はフウガ対ファイルとなった。戦前の予想は、あきらかにフウガに分があった。ファイルは、リーグ戦では第7位で入れ替え戦にまわり、フウガには2-7、4-8と大差で敗れているのである。しかし、結果は両者譲らずの3-3の同点、PK戦の勝負のサイコロはファイルに転がり、フウガとしては、2年連続選手権への権利を失ってしまった。

 一方、入れ替え戦を控え、チームはどん底状態にあったファイルであるが、選手権だけは別物なのであろうか。Fリーグが設立され、主力選手が抜けたにもかかわらず3年連続、選手権出場を決めるのであった。さすがのフウガもその伝統、執念には敵わなかったのだろうか。

 第15回選手権の関東代表は、第1代表はマルバ、第2代表ゾット、第3代表ファイルとなった。ゾットはうれしい選手権初出場であった。

 本戦の方はというと、そもそも大本命と言われてもおかしくない名古屋オーシャンズがアジアクラブ選手権出場のために不在の大会で混戦が予想されたが、残念ながら地域リーグのチームは決勝トーナメントに上がることはできなかった。関東第1代表のマルバは、浦安と同組で4位に終わった。第2代表のゾットは、ペスカドーラ町田と同組、第3代表のファイルはシュライカー大阪と同組で、いずれもFリーグには勝てず2位に終わっている。優勝は、決勝戦の湘南ベルマーレを下したシュライカー大阪であった。シュライカー大阪には、元フウガの佐藤亮、元ブラックショーツの一木秀之、元ファイルの村上哲哉、吉成圭らがいた。

 続いて、翌年にはいずれはFリーグ挑戦の機会を与えられる第10回地域チャンピオンズリーグが、2010年3月20日から22日、大阪舞洲アリーナで行われた。

 関東リーグの出場枠は2枠で優勝のフウガ、2位のゾットが出場した。Aグループに出場のゾットは、北信越のVEEX KIMURAに敗れ、2位に終わり、決勝トーナメント出場はならなかった。Bグループに出場のフウガは3勝無敗で1位、決勝トーナメント進出を決めた。決勝トーナメントでもK’ntetsu FCに7-3、決勝戦の高槻松原FCに8-1と圧勝、地域チャンピオンズリーグ初優勝、2005年のファイルフォックス優勝以来、5年ぶりに関東に優勝をもたらした。

 これで、時期は違うが、フウガは地域リーグ優勝、全日本選手権優勝、地域チャンピオンズリーグ優勝を経験し、もし、2016年の今シーズン、Fリーグ優勝を成し遂げると、名古屋オーシャンズに続く2番目のチームということになる。(名古屋オーシャンズは、Fリーグ発足の前年、大洋薬品バンフで東海リーグ、地域チャンピオンズリーグに優勝している)

 その名古屋オーシャンズは、第13節にペスカドーラ町田に首位を奪われ、あわやと思われたが、15節の町田との直接対決を制し、その後は途中移籍した木暮賢一郎が8試合連続得点を記録するなど安定した試合運びで、4節を残してFリーグ優勝、3連覇を決めている。関東勢の最終順位は町田が2位、バルドラール浦安が6位、湘南ベルマーレが8位、府中アスレティックFCが最下位(10位)であった。

 さて、お宝写真は、“地域王”フウガの写真にしよう。フウガは、翌年の2010年第12回関東リーグこそ2位に終わったが、2011年から再び3連覇した。地域チャンピオンズリーグの方は、初優勝から5連覇を達成、地域王の名前をほしいままに2014年よりFリーグに参入した。

※この連載は毎週水曜日・金曜日の2回更新予定です。

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