2016.08.19 Fri

Written by EDGE編集部

Fリーグ

名古屋移籍、日本代表デビュー、アジア王者……。28歳で大ブレイクを果たした安藤良平の”今”

フットサル転向2年でFリーグに

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 安藤の名古屋での話をする前に、まずは彼のこれまでのキャリアを簡単に振り返ってみよう。安藤がフットサルを始めたのは今から6年前。22歳のときだった。神奈川大学サッカー部のサイドハーフとして活躍した後、卒業と同時に当時神奈川県リーグ1部だったライオンズフットサルクラブに加入。背番号10を背負った安藤は、フットサル1年目ながらサッカーで培ったアグレッシブなプレーでチームを牽引した。

 するとこの年の活躍が湘南関係者の目に留まり、翌2011年にFリーグデビュー。あっという間に湘南の中心選手となった。当初はアラなど高い位置で攻撃的な役割を担い二桁得点を上げたシーズンもあったが、持ち前のフィジカルの強さや確かな技術を買われ、2014/2015シーズンにフィクソにコンバート。

 サッカーをやっていた頃からオフェンシブな選手だった安藤だが、「攻守両面で何でもできる選手になりたいし、自分のためになるから」とこれを受け入れると、ピッチ上のコンダクターとしての才能が開花。驚異的なまでのメンタルの強さに加え、ゲームの流れを読む戦術眼も鋭さを増し、ベルマーレのディフェンスリーダーとして唯一無二の存在となった。

 昨シーズンの最終節。町田セントラルのピッチに、湘南の背番号7を背負う安藤の姿があった。すでにプレーオフ行きの望みが絶たれた中での一戦、言ってしまえば消化試合だったわけだが、「単純に、目の前の相手に負けたくない」と根っからの負けず嫌いを自認する安藤のパフォーマンスはこの日も際立っていた。

 球際では激しい寄せで相手の自由を奪い、味方を鼓舞し、チャンスと見るや元来の攻撃センスを活かした攻め上がりでチームを牽引した。替えの利かない存在だった安藤は、プレイングタイム40分間のうち30分以上に渡りプレー。誰よりも長い時間ピッチに立ちながらも誰よりもアグレッシブに戦い続け、神戸の猛攻を何度も跳ね返してみせた。

「40分間全部出てやるというくらいの気持ちで取り組んでいる」

 攻守の切り替えが激しいフットサルにおいて40分間ピッチに立ち続けるというのは本来現実的なことではないが、湘南での安藤の全身全霊をかけたプレーは、この言葉に説得力を持たせるのに十分なものだった。

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