2016.02.01 Mon
Written by EDGE編集部
▶インタビュー
コロンビアに2連勝でW杯予選へ。「14人のメンバーはイメージはできている」(日本代表ミゲル・ロドリゴ監督)

写真:本田好伸
大阪市中央体育館で行われたコロンビア代表との国際親善試合の第2戦。第1戦(3−2)に比べてコンディションが上がったコロンビアに対し、苦しめられる時間帯もあったが、酒井ラファエル良男、吉川智貴、逸見ラファエル勝利がゴールを決めて、最後は退場者を出しながらも追加点を奪って、4−2で勝利した。ミゲル・ロドリゴ監督は「勝つために必要な運もあった」と笑顔を見せた。また、AFCフットサル選手権のメンバーについても「14人のイメージはできている」と語った。
(文・北健一郎/futsalEDGE編集長)
吉川の退場はあからさますぎた
ミゲル・ロドリゴ監督(日本代表)
ゲームの中に、小さな流れ、マイクロサイクルがいくつもあった、何度も流れが変わったゲームでした。最初の10分は非常に良い流れでうちのスタイルが出ていましたが、それ以降はコロンビアの流れに傾いてしまって、守備で持ちこたえながらも、すぐにボールを奪われてしまう、苦しい展開になりました。
後半に入って、非常に拮抗した試合になった。3−1にした後に、もう1点追加点があれば試合を決められたと思ったが、疲労もあって3−2になった。ただパワープレーの守備も冷静に対応できたし、残り20秒は危ないシーンもあったが、運もあって勝てました。勝つためには運という要素も必要になるので、それがあったなと。
——16人から14人にメンバーを選定する。GKは3人連れて行くのか、2試合で出場がなかったFP星の状態については。
14人のメンバーはイメージはできています。先に触れてしまうと、星翔太は大事をとって出場しませんでした。自分にとっては非常に大事な選手です。攻撃においては言うまでもなく、守備でも最前線からのプレッシングを迫力を持ってできる選手。彼のコンディションに関してはギリギリの段階まで見ていく。GKは3人連れて行く。FPが2人外れるということになります。
——満足しているところ、修正しているところ。
非常に良かったと思っているのは、苦しくなって、疲労して、頭があまり働かなくなった状態の中で、精神的に強く、何とか冷静なプレーをしよう。そういう感覚を持てていることに良かったなと満足感を得ています。
今はフィジカルコンディションを作っている段階ではあります。そういうことに取り組みたい。技術、戦術的なところでいえばセットプレー。あれだけマンツーマンで体をつかまえてくる相手に、どうやって効かせるか。チーム戦術においては動きのメカニズムは相当自動化が進んでいる。そこは精度を高めていきたい。
——チームの中での守備をする際のルールは?
守備に関しては、考え方としては僕らがボールを持っていない時、ボールを持っているけどボールを守っていると感じさせる守備のアクションをとろうというのがコンセプト。ハーフウェー付近で構える。そこからチャンスがあれば、極力相手陣地でボール保持者にプレッシャーをかけて、チャンスがあれば押し上げていく。それができるための大きなカギがボールを持っている選手に対しての1人目のディフェンスがどれだけの圧力をかけられるか。それによって、他の選手がポジションを積極的に高くとれるかが変わっていく。人に対して1対1でついていくというよりは、ボールにプレッシャーがかかった状態になれば、ラインを高く保って残っていられる。ボールを奪いに行ける。マークの受け渡し付きのディフェンスと言えます。
——退場者が出て、3人になったところでの指示はしたのか?
5対3の守備に関しては、5対3なのでフィニッシュされてしまうのを免れるのは難しい。GKの前に2人、その前に1人。シュートを打たれるにしても、角度のあるサイドのゾーンから打たせよう。中に返すパスを消しながら、サイドでシュートを強いる。そういうコンセプトを伝えました。ポストには当たりましたけど、失点しなかったということを考えれば、うまくいったと思います。
——退場した吉川にどういう声をかけたのか。
あからさまだったよねと。思い切り手を使って、引き倒すような形だったので。あそこで何としても止めないといけないと読んだのは正しいけど、もう少し体をぶつけて審判の判断に委ねることはできたんじゃないか。本人は試合に入り込んでいたので、1枚目のカードをもらったのを忘れていたと。ありえることではあります。
——吉川の退場はアジア選手権に影響するのか。
確認は必要ですけど、親善試合なので関わってこないんじゃないかという思いでいます。自分の足を自分の銃で打ち抜いたみたいなことになってしまいますね。