2015.02.14 Sat

Written by EDGE編集部

Fリーグ

なぜ大阪は「時間稼ぎのパワープレー」をしなかったのか?

写真:本田好伸

2月8日に浦安市総合体育館で行われた浦安vs大阪。前回の試合では前半からパワープレーを多用する戦術で勝利をつかんだ大阪だったが、この試合ではリードされた後半以外はパワープレーを行わなかった。そこから見えた大阪・木暮賢一郎監督の想いとは。
(文・北健一郎/futsalEDGE編集長)

「お客さんも見ていて面白かったんじゃないか」。

 浦安の米川正夫監督は試合後の監督会見で、こんな感想を語った。この言葉には布石がある。1週間前ーーオーシャンアリーナで行われた浦安戦で、大阪の木暮賢一郎監督はGK宮竹晴紀を上げたパワープレーを多用した。

 パワープレーには大きく2つの種類がある。一つが、FPの人数を増やして、リスクをかけて点を取りに行くこと。もう一つが、数的優位の状態でリスクをかけずにボールを回して、時間を進めること。30節の浦安戦で大阪が使ったのは後者のパワープレーだった。

 宮竹が高い位置をとることによって、大阪は数的優位でパスを回すことができる。一方の浦安は持ち味のアグレッシブなプレスを発揮できなくなった。宮竹は足元の技術が高く、FPとほとんど変わらずにボールをコントロールできるGKだ。

 大阪にとってはGKの特徴を最大限に活かした戦術ではあるのだが、それによってフットサルの魅力である激しい攻防や球際の競り合いなどは失われる。5−3で狙い通り勝ち点3を獲得したものの、大阪の戦い方には賛否両論が巻き起こった。

 プレーオフ争いの真っただ中にいる大阪と、プレーオフ進出をすでに決めた浦安では、そもそもの試合に臨むスタンスが異なる。大阪にとっては何よりも求められるのは「結果」だった。チームがプレーオフに進出できるかどうかという瀬戸際で、結果にこだわるのは競技の側面から見れば当然のことと言っていい。だから、1週間後のこの試合でも大阪は結果にこだわるのだろうと思っていた。

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