2015.07.30 Thu

Written by EDGE編集部

Fリーグ

【オーシャンカップ】府中優勝の裏で痛感した大会の意義。熱狂的なフットサルは、そこにあったのか。

写真:本田好伸

府中の優勝で幕を閉じた今シーズンのオーシャンカップ。6年ぶりに王者が交替したことは日本フットサル界にポジティブな話題を提供したが、一方で開幕前から囁かれていた大会意義を痛感したのもまた、事実だった。今大会を経て、この先のFリーグ、日本フットサル界はどこへ向かっていくのか。ファンが望むのは、「絶対に見たい」、「また見に来たい」と思えるフットサルを提供してくれるのかどうかということではないだろうか。
(文・本田好伸)

オーシャンカップは何だったのか

オーシャンカップから10日が経った。府中の初優勝で幕を閉じ、「歴史が動いた」と最後は盛り上がったようにも感じた。でもすぐさまリーグは再開し、その府中はすみだとの一戦で劇的な展開から引き分けに持ち込まれ、名古屋は今シーズンのリーグ戦無敗をキープする勝利をつかんだ。大会は、確かにそこにあった。でも今は、遠い昔のことのようにも感じる。

 まるで幻だったかのような、あの大会とは何だったのだろうか。改めて考えてみた。

 大会前から、このリーグカップ戦の意義が何なのか、少しばかり周囲で話題になっていた。毎週のように行われるリーグ戦の過密日程の最中に、6日間で詰め込まれるカップ戦はどのような意味があるのだろうか。規定事項として行われるだけではないのか。そんな言葉も聞こえてきていた。

 今年がいつもと少し違ったのは、兵庫県で毎年行われているFUTSAL KOBE FESTAとの共同開催という位置付けであり、神戸市の「震災20年記念事業」と銘打たれたこと。KOBE FESTAは大阪、神戸に加えて、海外チームも招待して行う大会であり、そこにオーシャンカップをミックスして、地域リーグの2チームを加えた合計18チームで争われる大会となった。

 チーム数が増え、体裁は整った。なんだがすごい大会のようにも感じられた。ただ蓋を開けてみると、15日から17日の平日開催のグループリーグは観客も数百人しかおらず、盛り上がりを感じることはできなかった。

 今大会の目玉とも言えたカタルーニャ州選抜は初日、2日目の連戦で星を落とし、グループ突破を逃した。カタルーニャ州選抜vs名古屋という、期待感が高まりそうな決勝カードの組み合わせは実現しなかった。一方で、大会を“荒らした”ラトビアのFKニカラス・リガは、Fリーグにはないフィジカルコンタクトやゲームの激しさをもたらし、試合を刺激していた。

 準々決勝、準決勝、3位決定戦と戦うなかで、彼らのアイデンティティを示し、ペドロ・コスタの恩師でもあるというオルランド・フランチスコ・アルヴェス・ヅアルテ監督が率いるチームは、確かに爪痕を残していた(その意味で、ブラジルや韓国のチームは、出場していたのかすら分からないほど、霞んでしまっていた)。

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Fリーグ勢のモチベーションは?

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