2015.05.07 Thu

Written by EDGE編集部

Fリーグ

「森岡薫を超えて、日本一の選手になる!」。皆本晃の“ダンコたる決意”

写真:河合拓

開幕戦の浜松戦で先制ゴールを含む2得点を挙げて、7-1の勝利の立役者となった府中の皆本晃。皆本がピッチの外で強気な発言を繰り返す真意の裏には、リーグ全体を想う強い危機感と、自身が日本のフットサル界を引っ張っていくんだという強烈な意識があった。
(文・河合拓)

残ってくれたファンに何かを伝えたかった

――今シーズンに向けての意気込みを聞かせてください。

「今シーズンは、良い選手も入って来て、上位争いをしないといけないメンバーになったと感じています。そういう争いが出来る準備はしてきたつもりです。個人的には、なかなかコンディションが上がっていないのですが、日本ナンバーワンの選手になるという強い想いがあるので、必死に森岡薫を追い掛けようと思います」

――今日の試合については?

「1試合目、2試合目が、すごく堅い試合だったと聞いていました。僕たちの試合は第3試合で、ナオト・インティライミさんのライブの後でしたが、ナオトさんのファンも少なからず残ってくれていたので、そういう方にもフットサルは面白いんだと伝えたいと思っていました。得点の動くゲームをやりたかったので、チームとしては積極的にボールを奪いに行くことを狙いにしていました。そうすることで失点シーンのように、裏を取られてしまう可能性もあります。でも、それはOKという風にして、積極的に前からディフェンスをしていこうと思っていました」

――その中で皆本選手は2ゴールを決めました。

「1点目はFKで、あの位置で壁が2枚だったので……(自分への)リスペクトがないのかなって(笑)。壁が3枚だったら僕はパスを選択していたし、あの位置で2枚だったら僕は打ちます。2点目については、ピヴォが良い形で収めてくれました。ピヴォに絡む攻撃は、うちの生命線なので、その形が出せたことはよかったです」

――チームの目標は?

「最後まで優勝争いに絡めるように成長していきたいです。まだまだ『優勝』と大きな声で言えるほどのチームではありません。でも、言える可能性のある選手がいると思っているので、最後にそうなるチームにしていきたいです」

――新戦力はフィットしましたか?

「まだまだですね。噛み合いつつあるのかなと。今日の試合は、相手の問題もゼロではないと思いますし、6-1というスコアだったからといって、『よっしゃー!!』ってアドバルーンを広げると危険なのかなと思います。守備の場面でも、失点シーンもそうですが、噛み合っていない部分があったので、ああいうのを何とかしないといけません。もっとも、あの失点は(前から守備に行くことを前提としているので)想定内なのですが、他の場面で修正が必要です。たとえば、ボールを奪った後のカウンター。もっと人を追い越さないといけません。ピヴォにボールを入れた後の走りも少なかったですし、まだまだ課題は多いと思います」

――新規ファンに対して、『魅せる』という意識は強かった?

「僕たちの『魅せる』っていうのは、ファルカンみたいに技を見せることではありません。うちのチームでそれができるのは、テツさん(完山徹一)がギリギリできるかな、っていうくらい。テクニシャンは一人もいません。僕たちの持ち味は、平均身長があれだけデカくて、フィジカルトレーニングをしっかりやっている。その中で、何が一番面白いのかとなると、『ガー! ガー! ガー!』って、猛獣みたいに超積極的に前から行くこと。開幕戦のイベント発表会のときに『浜松にハーフウェーラインを越えさせない』と言いましたが、ピッチで『ワー! ワー! ワー!』ってやっているゲームが、僕たちの目指すゲームであり、面白いゲームなのかなと思っています。その反面、裏は取られてしまいますが、半分はOKにしています。ただ、そこで1対2のカウンターを止められる選手が何人でてくるのか。今日の失点シーンも、前からボールを取りに行って、1対2をつくられました。あそこで食い止められるように、GKを含めて個人戦術を上げて行くことをテーマにしています。『裏を取られるな!!』というのではなく、『しっかりカバーして止めよう』ということ。そういうゲームを考えています。そうすることで、失点も増えるかもしれませんが、前でボールを取れる確率も高くなりますし、前でボールを取る事ができれば、チャンスも多くなります。そのやり方で、昨年もリーグ2位の得点を挙げています。だから、僕たちはすごい技術があるわけではないけど、得点がいっぱい入るゲームで盛り上げたい。もちろん、圧倒的なテクニックを持っていて、プレーでお客さんを沸かせることのできる選手がいるに越したことはありません。でも、フットサルを見に来た人が、一番盛り上がるのはゴールの場面です。そこで『魅せる』ことは、みんなで強く意識してやりました」

――ナオト・インティライミさんのライブが終わり、半分近くの観客が帰ってしまったことは選手としてどう受け止めていますか?

「それは寂しいけど、現実として受け入れないといけません。逆に残ってくれたファンの方々もいました。試合後、僕がスタンドのお客さんと握手をしたときに、『すごくカッコよかったです。ファンになりました』と言ってくれた人もいました。2500人帰っても、100人、200人は残ってくれた。そういう方々に対して、何を伝えられるかということを考えていたので。もちろん、(多くの人が帰ってしまって)寂しい気持ちもあるけれど、それは受け入れないといけないし、残ってくれたファンには、必ず何か伝えたいという強い想いでいました」

――今日のプレーで、そういう人たちを魅了することはできましたか?

「僕個人としては点を取れたので、『目立てたな』とは思いますが……プレーとしては、正直50%くらい。それでも、チームはうまく動かせたなと思います。なぜかというと、点が入ったから。正確な数字はわかりませんが、僕たちの試合がおそらく一番シュートが多かったと思います。やっぱり、シュートと得点が沸くんですよね。外してしまっても、シュートを打てばスタンドは『ワーッ!!』となります。そういう意味では、多少できたのかなと思っています」

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