2015.04.24 Fri

Written by EDGE編集部

海外

バルドラール浦安ジャカルタ遠征レポート⑤「日本人の“プライド”を見せた浦安」

写真:バルドラール浦安/アジアサッカー研究所

4月9日〜13日、バルドラール浦安がインドネシア遠征を実施した。現地では国際文化交流プログラム、インドネシア代表との国際親善試合などを精力的にこなした。Fクラブが海外交流する意義とは? アウェイの雰囲気はどうだったのか? 今回、臨時スタッフとして遠征をサポートした長谷川雅治氏に現地での様子をレポートしていただいた。
(文・長谷川雅治/アジアサッカー研究所 Project Director)

これこそが日本人

 4月12日(日)の第2試合。この日になってようやく朝遅めの出発で、ほぼ渋滞もなし。午前中に、ジャカルタ在住の邦人フットサルチーム、インドネシア大学フットサル部(日本でいうと東大のような大学)に対してのクリニック。日本人の方の中には、昔関東リーグなどでフットサルをプレーしていた、という方もおり、皆さんが会場に応援に来てくれた。

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◇国際フットサル親善試合 第2戦
試合日時:2015年4月12日(日)15:00 キックオフ(現地時間)
試合会場:ブリタマアリーナ(BritAma Arena) インドネシア/ジャカルタ
試合結果:フットサルインドネシア代表 6-6(前半3-2、後半3-4)バルドラール浦安
得点経過
0-1 02” 荒牧 太郎 (#4)
0-2 04” 岩本 昌樹 (#10)
1-2 09” JAILANI LADJANIBI (#7)
2-2 10” SOCRATES MATULESSY (#8)
3-2 19” ARDI DWI SUWARDI (#11)
3-3 27” 三木 一将 (#19)
4-3 27” ARDI DWI SUWARDI (#11)
5-3 27” ARDI DWI SUWARDI (#11)
5-4 33” 浅野 佑多 (#9)
5-5 36” 中島 孝 (#7)
5-6 39” 小宮山 友祐 (#5)
6-6 39” ANDRI KUSTIAWAN (#10)

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 チームは、昨日とうって変わって、それぞれの選手の全身から戦う気持ちが溢れていた。会場の観客の数もキックオフからどんどん増え続け、ハーフタイム前には立ち見が出たため2階席も開放した。先行するが逆転され引き離される第一試合と同じ展開であったが、ここからが先日と違った。

 前半と後半で守備のスタート地点を変えるなど粘り強く戦い、3連続得点して逆転。逆転したときには残り29秒で、勝利を予感させた。しかしインドネシア代表が最後の攻撃で1点をもぎ取りドロー。2500人近くまでふくれあがった観客が一斉に立ち上がって湧いた。

 興奮状態の観客がピッチになだれ込む前に、バルドラールの選手たちはセンターサークルに円陣を作り、観客席に向けて深くお辞儀をした。これはインドネシアに対して感謝を現すため、予め打合せておいたものだ。会場は和やかなムードに変わり、選手はそのままピッチを1周してユニフォーム交換などを行った。日系2世のインドネシア人はこの光景を「激しい戦いのなかにも冷静さと礼儀を失わない、これこそが日本人」と評した。

 この国際親善試合やツアーの活動に対する現地の反応は「初めてフットサルを生で観戦したが、面白い」「Fリーグのチームに教わるフットサルは新鮮」「また来て欲しい、次は女子チームをよこして欲しい」など、おおむねポジティブなものであった。また、インドネシアを良く知る人からは、「親善試合を実施できただけでも感服する」という言葉も頂戴した。

 インドネシアサッカー協会(PSSI)や インドネシアフットサル協会(AFI)にとっても、DOスポーツとしては盛んだが観戦のスポーツコンテンツとしてはこれから、というインドネシアのフットサルにおいて、日本チームとの対戦が興行として成立する可能性をみせたことは良かったはずだ。フットサル代表の試合の観客は、少なくて100人、多くて1000人程度という話を聞いていたので、バルドラールとの試合で2500人近くを集めたのは快挙である。

 バルドラール浦安の選手にとっては、試合の結果が出なかったことで悔しさが残ったはずだ。しかし、初めてパスポートを取って参加したような若手選手にとっては、全てが貴重な経験として積み重なったはずだし、歴戦の強者であるベテランたちにとっては、体力的には非常にキツかっただろうが、おそらく少し新鮮な気持ちでリーグ開幕に向かうことができているはずだ。

「この遠征の評価は、シーズンが終わった時にやろう」と話していたが、チームとしては、まさにその通り。5月2日に開幕する、Fリーグ新シーズンでのバルドラール浦安の戦いに期待したい。

 なお遠征で行ったプログラムについての詳細は、バルドラール浦安の公式ウェブサイトにあるのでそちらも参照して欲しい。

1日目
2日目
3日目
4日目 
5日目

バルドラール浦安ジャカルタ遠征バックナンバー
第1回「たった7カ月の準備期間」
第2回「インドネシアのフットサル熱は?」
第3回「日本文化を伝える先生役として」
第4回「なぜ浦安はインドネシア代表に大敗したのか?」
第5回「日本人の“プライド”を見せた浦安」

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