2015.04.22 Wed

Written by EDGE編集部

海外

バルドラール浦安ジャカルタ遠征レポート③「日本文化を伝える先生役として」

写真:バルドラール浦安/アジアサッカー研究所

4月9日〜13日、バルドラール浦安がインドネシア遠征を実施した。現地では国際文化交流プログラム、インドネシア代表との国際親善試合などを精力的にこなした。Fクラブが海外交流する意義とは? アウェイの雰囲気はどうだったのか? 今回、臨時スタッフとして遠征をサポートした長谷川雅治氏に現地での様子をレポートしていただいた。
(文・長谷川雅治/アジアサッカー研究所 Project Director)

日本とインドネシアの架け橋に

IMG_1293 IMG_1320

 バルドラール浦安は4月9日(木)の夕方にジャカルタの空港に到着した。本遠征に選抜されたのは若手中心のメンバー14名で、昨シーズンの主力メンバーであった高橋健介、深津孝祐らの選手は参加していない。また遠征に帯同したキャプテンの星翔太は、怪我の調整のため試合ではプレーせず、チームの裏方に回った。

 新シーズン開幕までわずか1ヶ月しかないシーズンオフを縫って海外遠征を行う理由の一つには、チームの状況もあった。今オフも数名の選手がチームを離れ、下部組織から若手選手が昇格する。ゼビオFリーグの長いシーズンを戦ううえで、若手選手の成長が不可欠のため、5泊6日の遠征を高負荷下のチームビルディング期間として活用した。

2b 5b

 ジャカルタ到着以降、チームは非常にタイトなスケジュールをこなした。国際交流が主な目的のため、試合や練習以外にも毎日、必ず会食や国際文化交流プログラムが組まれた。日本文化を伝える先生役として、インドネシアの子供たちに漢字や折り紙を教え、それが終わった後に35度を超える気温のなか、屋外で2時間フットサルを教え続けたりもした。

 ジャカルタは「世界で一番渋滞がひどい都市」と言われていて、移動にとても時間がかかる。どんなに頑張っても1日2件のスケジュールをこなすのがやっとで、他はすべてバスの中。朝ホテルを出発して、文化交流のワークショップとフットサルクリニックを行い、直接試合会場へ向かうため、選手にとって休息の時間は夜だけとなった。

 当然コンディションへの影響が出てきておかしくはないが、チームはクラブの遠征意図を汲んで、非常に前向きにプログラムをこなした。それでも長距離移動、見知らぬ土地や慣れないワークショップのストレスが、遠征3日目の試合日でピークに達する。

IMG_1390 IMG_1394

 この国際親善試合のインドネシアでの注目は高かった。

 米川監督と星選手が出席した試合前日記者会見で、米川監督はインドネシア語で挨拶したあと、クラブやこの遠征についての広義の意図も丁寧に説明したが、インドネシア側としてはとにかく日本のクラブが来て試合をやる、という事実に盛り上がっていて、いま目の前にある試合について、特にメンバーの詳細やインドネシア代表チームについての評価を聞きたがった。

 また、クラブが練習を行ったフットサルコートでは、そこにいたほとんどの人が、バルドラールとインドネシア代表が試合を行うことを、テレビ中継のCMを見て知っていた。(続く)

バルドラール浦安ジャカルタ遠征バックナンバー
第1回「たった7カ月の準備期間」
第2回「インドネシアのフットサル熱は?」
第3回「日本文化を伝える先生役として」
第4回「なぜ浦安はインドネシア代表に大敗したのか?」
第5回「日本人の“プライド”を見せた浦安」

◀︎前の記事 トップ ▶︎次の記事