2015.04.22 Wed

Written by EDGE編集部

コラム

関東フットサル三国志/第1章「その6:数多くの名選手を生んだガロ、木暮の原点・ウイニングドッグ」

Fリーグができるまで、日本フットサルの頂点は間違いなく「関東」だった。その関東を軸に競技フットサルの歴史を振り返っていく当連載。昔からのファンはもちろん、フットサル観戦ビギナーや、Fリーグ以降にファンになった人には「最高の教科書」になるはずだ。
(文・木暮知彦/関東フットサルリーグ広報委員)

 神宮を拠点に活動していたエリースFCの横田年雄もいよいよ立ち上がる。設立当初は東京都だったが今や関東社会人サッカーリーグの名門エリースFCのメンバーとガロを設立したのだ。東京にこだわり、正式にはGALO FC東京と命名した。

 陣容は、選手で横田はもちろんのこと、監督兼選手で横浜マリノス出身の河上哲也、下山修平、村松淳二(両者はのちにシャークス)、関新(のちにシャークス、湘南ベルマーレ、現在はカフリンガ東久留米)、石渡良太(のちにシャークス、ペスカドーラ町田、ファイルフォックス)、伊藤淳(のちにエスポラーダ北海道、ステラミーゴ岩手花巻、現在エスポラーダ北海道ゴールキーパーコーチ)などがいた。

 GALOは、横田の理論派にして熱血指導により、のちに多くの若手優秀選手を輩出した。例えば、横江3兄弟といわれる塁(ルイ)(のちにFC東京サッカースクールコーチ)、玲(レオ)(のちにカスカベウ、ペスカドール町田)、亮(リオ)は有名で、怜は日本代表にまでなった。また、塁は、グアムのフットサル代表監督を務めたこともある経歴の持ち主で、現在はFC東京のサッカースクールコーチ(フットサル担当)をしている。

 ほかにも、玲と同じく日本代表にもなった小山剛史(のちに名古屋オーシャンズ、現在府中アスレティック)、西野宏太朗(のちにシャークス、シュライカー大阪、現在関東1部リガーレ東京)ら錚々たるメンバーがガロ出身である。現日本代表でもある滝田学もガロ出身で、のちに府中アスレティック、現在はペスカドーラ町田でプレーしていることは周知である。

 のちに横田は、フットサルスクール横田塾の立ち上げやGALO NOTEなるブログでフットサルの質を啓蒙、フットサルの普及に貢献した。

 1998年5月、神奈川県川崎市を拠点にするチームにのちにアジアの最優秀選手まで昇りつめる18才の新人が入団した。それは、チームはウイニングドッグ、選手は木暮賢一郎(のちにファイルフォックス、名古屋オーシャンズ、現在はシュライカー大阪監督)である。

 ウイニングドッグは当初は川崎市社会人リーグに所属するサッカーチームであった。1997年、小原拓也、小原信也の兄弟で創設、小原信也は、中学はヴェルディジュニアユースに所属、高校卒業後は新潟アルビレックスに所属したこともある実力者であった。

 木暮もヴェルディジュニアユースに所属、小原(信)の後輩に当たり、丁度、大学受験浪人時代に小原(信)に誘われ、ウイニングドッグに参加した。練習コートが家から近かったこともある。

 ウイニングドッグも他のサッカーチームと同様、遊びでフットサルをやっていたが、民間大会で優勝する経験から次第にフットサルにのめりこんで行った。とりわけ、アズーからエスポルチ藤沢に移行しつつあった甲斐、市原らの影響がある。偶然にも横浜市営地下鉄センター北にあるフットサルコート、フットサルクラブ横浜で両チームは練習しており、交流が生まれた。

 ウイニングドッグは、彼らの練習ぶりを見て、今まで民間の大会で数多く優勝していた自分達のフットサルは何だったのかというくらいに衝撃を受けた。木暮も当初は大学に入ったらサッカーに戻るつもりでいたが、次第にフットサルに興味を持つようになったのである。そして、第4回の選手権に挑戦することになるが、エスポルチ藤沢との競合を避け、東京からエントリーを選んだ。

 この時、木暮の小学校時代の同級、国学院でサッカーをやっていた岩田雅人もサッカーを辞めて、ウイニングドッグに参加している。岩田はのちに木暮とともにファイルフォックスに移籍する。岩田は、その後、湘南ベルマーレに移籍、Fリーガーになったが、戻ってファイルフォックスの若手の支えになった。

 このガロとウイニングドッグは少なからず因縁がある。それは、これから始まる選手権の東京都予選でお互い初出場で初対決したことである。そして、2チームはその後もいくつかの死闘を演じることになるのだった。

 今回の貴重な写真は、のちのことになるが、伝説のリーグ、スーパーリーグ2001のガロの集合写真である。前列向かって右側が横田である。もともとガロとはブラジルのサッカーチーム、アトレチコミレイロの愛称であるが、右上スミの星のマークも南十字星を表していて、横田の強烈なフットボール王国ブラジルへの憧れがこめられている。

※この連載は毎週水曜日・金曜日の2回更新予定です。

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