2015.03.25 Wed

Written by EDGE編集部

コラム

【短期集中連載】フットサルのスペースは「あるもの」じゃなく「創り出すもの」

写真:本田好伸

ガイドワークスから好評発売中の「サッカーで大事なことは全てフットサルで学んだ」(北健一郎・著)。「サッカーに活かせるフットサルの技術・戦術・考え方」を掘り下げた本書から“ちょい読みコラム”を掲載する。

 スペインでは6歳から9歳までフットサルをし、その後、7人制、8人制、11人制と段階を経て行くのが一般的です。フットサル日本代表のミゲル・ロドリゴ監督によれば、6歳から9歳までにフットサルを経験した選手と、そうでない選手を比べたとき、「600%の経験値の差が生まれる」ことが科学的に証明されているそうです。

 フットサルは、サッカーの1/9サイズのピッチで、1チーム5人によってプレーします。人数が少なく、ピッチも狭いので、1人がボールに触れる回数はサッカーよりも圧倒的に多くなります。

 育成年代のサッカーの試合を見ていると、上手な選手が1人でずっとドリブルしている光景を見ることがあります。しかし、フットサルでは選手同士の距離が近いので、1人だけでプレーすることはできません。

 ボールに触る回数が増えるだけでなく、ボールを持っていない選手がパスを受けようとサポートする習慣がつくのです。

 サッカーとフットサルの1人あたりのプレースペースを「ピッチの大きさ÷FPの人数」で割り出してみると、サッカーが4㎡で、フットサルは1㎡と実に4倍も違うのです。

 ミゲル監督はこんなことを言っています。

「フットサルは未来のサッカー選手にとってオフ・ ザ・ボールでの動きを教えてくれるという最高の補完ができる。小さなスペースから〝魔法みたいに〟存在しなかったスペースを創り出す」

 ミゲル監督の言葉を借りれば、サッカーではスペースが「あるもの」なのに対して、フットサルでは「創り出すもの」となります。とりわけ、サッカーではサイドには広大なスペースがあるので、パスを受ける工夫をしなくてもボールを受けられます。しかし、フットサルではボールを受けるためには、スペースを自分から創り出さなければいけません。

 自分のマークについた相手を、偽の動きでだまして距離を作る。ゆったりと動いているフリから、一気にスピードを上げる。DFとの駆け引きで先手を取って優位な状態でドリブルを仕掛けていく。これらのボールのないところでの動きは、フットサルはもちろん、サッカー選手になったときにも活きるものです。

サッカーで大事なカバー

サッカーで大事なことは全てフットサルで学んだ」(amazon)

第1章 ボールコントロール
メンタルが強くなる
狭いスペースでプレーできる
足の裏のタッチが身に付く
体の真ん中にボールを置く
ファーストタッチでかわせる
プレーを〝変えられる〟ようになる
相手を背負ってキープできる

第2章 オフ・ザ・ボール
オフ・ザ・ボールが身に付く
自分のスペースを空けられる
先手を取って仕掛けられる
走りに緩急を付けられる
首を振る習慣が身に付く
ギャップで受けられる
ドリブルを仕掛けやすくなる

第3章 シュート
サッカーのゴールが〝大きく〟見える
コースを狙って打てるようになる
GKとの1対1で余裕ができる
トゥーキックでタイミングをずらす
ブラインドを作ってシュートを打てる
ループシュートが上手くなる
トリッキーなアイデアが生まれる
ファー詰めを狙うようになる

第4章 パス
パスに“メッセージ”をつける
ドリブルしながらパスを出せる
ちょい浮かしのパスが出せる
パスを出した後に動く習慣がつく
狭いコースを通せるようになる
シュート性のパスを出せる
弱いパスを使いこなせる
ノールックパスが出せる

第5章 ディフェンス
責任感が身に付く
攻守の切り替えが速くなる
利き足を見る
パスラインを消す
相手の選択肢を奪う
死角から奪いに行く
わざと出させてインターセプトする

第6章 戦術
パラレラ
ディアゴナル
ブロック
スイッチ
ウン・ドイス
ピヴォ当て
エントラ・リネアス
クワトロ

スペシャルインタビュー
ミゲル・ロドリゴ 日本代表監督
「フットサルがサッカーに活きる7つのポイント」

柏レイソル 大津祐樹
「プロサッカー選手になるためにフットサルをプレーしていた」

ヴィッセル神戸 森岡亮太
「フットサルで養った狭いスペースを使う感覚」

コラム
イニエスタ
ネイマール
アグエロ
カズ
ダビド・ルイス

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