2020.05.16 Sat

Written by EDGE編集部

コラム

【大学フットサル名鑑】Vol.7 北海道大学フットサル部Esperanza

雪国である北海道。サッカーとフットサルを両立し、選手育成されている。ここ5年連続で全日本大学フットサル選手権に出場をしている北海道大学の部員35名を束ねる主将山口健介(No.8)さんに話を伺った。

編集部:本日は、北海道大学フットサル部の活動を紹介したいと思っています。北海道といえば、冬場などを考えると、フットサルが盛んだと思います。まずはチーム体制から教えてください。

山 口:はい。現在、僕はキャプテン/主将をしています。その他には、監督、副キャプテン2名と1年生キャプテン(現2年)の5名体制でチームを運営しています。監督も学生がやる感じで行っています。

編集部:部員数はどのくらいいますか?

山 口:4年生1名、3年生16名、2年生18名の35名の選手と、マネージャーが計6名います。北海道大学には、留学生も1名いて一緒に活動しています。コミュニケーションは、英語と日本語で頑張っていますね。

編集部:留学生も一緒にやっているんですね。

山 口:北海道大学に留学してきて、うちのチームに連絡をくれて、現在は一緒に活動しています。大会にも登録して一緒に参加しています。

編集部:人数が多いと思いますが、普段の活動はどのようにしていますか?

山 口:週3日、火曜、木曜、土曜日に活動し、その他に日曜には試合があれば活動する感じです。会場は学校の体育館の他に、やはりメンバーが多いので、札幌市内の体育館を別で借りて活動しています。借りられる時は、別のところで2チームでトレーニングしています。1ヶ所だとさすがに35名は多いですね。ピッチが取れないときは、狭いですが一緒にトレーニングしています。

編集部:さすがに1ピッチに35名でフットサルはなかなか大変そうですね。きっと歴史のあるチームなんだと思います。

山 口:創部は2004年から活動しています。元々はサークルでしたが、2015年に体育会の部活に認可されました。当時も、今も他にもフットサルやサッカーをやっているサークルもある中、僕らは部活になれました。

編集部:1つだけ部活になれたんですね。

山 口:当時のことはわかりませんが、結果などを考慮してここだけ部活化されたのかもしれません。2010年から北海道リーグにも参戦するようになったので、認められたのかと思います。

編集部:部活になると施設利用などメリットも多いですからね。人数も多いと思いますが、年間幾つの大会に参加していますか?

山 口:3つのリーグ戦に参加しています。北海道大学はトップチームとサテライトの2チームに分けていて、トップチームは、主に北海道リーグに参加しています。北海道では、北海道を4つに分けて勝ち上がると北海道リーグに参戦できる仕組みになっています。またサテライトチームはプライオリティーリーグと言う札幌市内の社会人が参加する大会がありまして、そこにエントリーしています。プライオリティリーグ自体は、道リーグとは関係なく独立したリーグです。その他に、トップとサテライトの間のリーグとして、カレッジリーグにもエントリーしています。ここにはトップチームの試合出場時間が少ない選手と、サテライトリーグに出ている評価の高い選手が参加するものになっています。サテライトの選手がもっとスピードなどに慣れてもらう意味で、カレッジリーグに参加しています。
他には、全日本大学選手権予選にも出ています。この大会で勝ち上がり、8月の全国大会に参加するのがチームの目標になります。あとは、社会人全国大会、北海道リーグカップなどもありますね。

編集部:結構多いですね。3つのリーグだけでなく、大会が充実しているのは北海道の特徴かもしれません。

山 口:そうですね。基本5月からリーグが始まり、全国の予選なども入ってくるので、比較的試合数は多いと思います。試合日程が詰まっているので、日々活動している感じです。

編集部:北海道というとやっぱり広いので、道リーグでの活動も大変かと思いますがどうですか?

山 口:道リーグの時は、会場が持ち回りなので、函館のチームとやる時は、函館へ。旭川とやる時は旭川に行かないといけないので、プチ遠征みたいな感じです。トップチームじゃない選手は、さすがに応援を強制できるような距離ではないのですが、札幌開催の時はできるだけきてもらうようにしています。

編集部:リーグの移動だけでも大変ですね。長期休みはありますか?

山 口:全国大学選手権大会に今5年連続で参加していて、それが終わったら2週間の夏休みがある感じになります。この期間にみんな帰省してリフレッシュする感じです。

編集部:メンバーも多いと思いますが、トップチーム/サテライトチームはどうやって決めていますか?

山 口:道リーグは、ベンチが14名までなのですが、登録は約18名にしています。多くても出場できない選手も出てくるので、そういった選手は、サテライトの方で出場してもらいます。できるだけ試合に出られたほうがチーム力も上がると思っています。トップ/サテライトの分け方は、主要メンバーの5名で決めています。8月の全国大学選手権で4年生は引退するので、そのタイミングと、リーグが始まる3、4月のタイミングでメンバーを再設定しています。登録には時間がかかりますが、もちろんカレッジリーグでいい結果を出す選手は道リーグのメンバーと入れ替えたりしています。

編集部:選手の入れ替えの時は、主にポジションで入れ替えますか?

山 口:トップ・サテライトの入れ替えでは、ポジションというより、うちのチームでは、選手のポジションが決まっていなくて、結構オールラウンダーなので、総合的にいい選手は上に上がっていける感じになっています。トップには2セットもあり、選手を見て相性なども見ながら決めています。大体、セットというと4名で1セットかもしれませんが、僕たちは6名で1セットを組んで回しています。道リーグのレベルの高い社会人相手だと、フットサルの知識では劣る分、フィジカル面で走り負けないだとかそういった部分も必要になってくるので、6名でセットを組むことで、セット内の入れ替えもできるようにして、スタミナ切れなくハイ強度で続けてプレーできるようにもしています。

編集部:走りまけないことは大学生は必要ですね。戦術は拘っていますか?

山 口:セットでのシステムの変更はなく、3-1の形での戦い方にしています。僕らは「斜め3」と呼んでいますが、ピッチに斜めに3枚が抜けて、真ん中の選手が抜けて、アイソレーションできたサイドの選手が、1vs1で仕掛ける感じを取り入れています。1vs1で仕掛けられる選手がいるので、この戦術を取り入れています。

編集部:1対1の上手い選手が揃ってそうですね。普段のトレーニングはどのようなことをしていますか?

山 口:まず、この「斜め3」の形を作って、動き方の練習をしています。ベースの動きをまず確認し、次に相手の動きによって、バリエーションを増やして行っています。結構この動きを大切にしているので、やることが多いです。また、フットサル特有のカウンターの練習もよくします。この練習では、DFの戻り方なんかも同時に指導しています。

編集部:トレーニングメニューは監督の方が決めていますか?

山 口:僕と監督の三輪頼稀くん(No.38)の二人で、今週のテーマを火曜日に決めて練習メニューを決めています。前回の試合の課題がカウンターなら、カウンターの練習をする感じです。監督といっても、選手でもあり、三輪くんはチームをまとめてくれるタイプなので、チーム全体で彼に決めました。彼はポジションはFIXOですが、ボールも捌けるタイプで試合も後ろから支えてくれます。彼と僕は違うセットに入って、外からも見られるような状態を作っています。

左:山口    右:三輪

編集部:どちらかが外から見えているといいですね。セットの交代はどうしていますか?

山 口:時間で交代しています。2分半くらいで様子を見ながら交代しています。時間はマネージャーが計ってくれていて、それによってセットの入れ替えをしています。

編集部:ちなみに、パワープレーは導入していますか?

山 口:今はしていません。僕らはあまり足元の技術もないもので。それと、監督といってもフットサルとしての知識もあまりなく、ノウハウが分からないので導入するにも勇気が必要で、取り入れていない感じです。

編集部:学生だけでやる欠点でもありそうですね。でも勉強して成長もできそうで面白そうです!マネージャーの仕事はどんなものですか?

山 口:水汲み、コーンのサポートをやってくれたり、ビデオ撮影、テーピングなどやってくれています!大事なことをやってくれていて、とても感謝しています。実はマネージャーの推しメンもいるみたいで、選手とも仲良くやっています。

編集部:推しメンいるんですね。(笑)プレー面で、チームを支えるというか、チームのエースは誰ですか?

山 口:エースは、4年生の夘都木滉太(No.17)くんです。昨年のキャプテンで色々と参考になりますし、教えてくれるので助かります。プレー面は、試合中も冷静で、FIXOですが大事な時に得点を決めてくれる選手です。FIXOとしては、パスが上手いです。また3年生の柴田拓夢(No.11)くんも仕掛けるのがうまくて、シュートもうまくて、チームの中でも何かあれば柴田くんに頼っています。The ALAですね。関西出身の選手で、我が強いというか、意見をはっきりいってくれます。もしかしたら後輩は恐れているかもしれません。(笑)

編集部:戦術のALAは彼ですかね。チームを支えるムードメーカーはいますか?

山 口:白取祥くん(No.3)です。今3年生ですが、もうキャラから、性格からしても盛り上げキャラです。試合前の声出しもやってくれていて、苦しい時でも声を出して盛り上げてくれます。女子人気は、まぁ。って感じですが、声だして引っ張ってくれます!

編集部:色取り取りの選手がいて面白そうです!これまでプロ選手は出ていますか?

山 口:2017年に小林 寛季さんがエスポラーダ北海道に所属していました。

編集部:部活動ですが、プロ希望の方は多いですか?

山 口:あまりいないかもしれません。しかし、引退した後でも社会人チームでやっている選手は結構います。

編集部:それだけ地盤がある北海道なのかもしれませんね。
山口さんは昨年を振り返って北海道大学フットサル部はどうでしたか?

山 口:昨年はドラマチックなチームでした。すごい勝ち方をすることが多いチームで、前年度道リーグでは相手が2位、北海道大学は7位で残留争いをしていました。また、エース柴田くんは怪我で不在。さらに函館のアウェーで朝一の活動とかなり厳しい状態でした。そのゲーム内容も先制して、追いつかれてのシーソーゲームという展開で、会場は盛り上がっていました。試合終了間際の残りコンマ何秒のところで追加点を得点して劇的勝利をし、とても印象に残っています。
この前の全国大学選手権の時も、正ゴレイロが退場し、第二戦から公式戦未経験の1年生ゴレイロを起用することになりました。とても、厳しい状態でしたが、なんとか神戸大に勝利し、結果、大学選手権3位と結果を残すことができました。そんなに上手いチームではありませんでしたが、元気と明るさが持ち前の魅力あふれる試合を繰り広げるチームでした。

編集部:シーソーゲームからの勝利で残留を決めるとは印象に残るいい出来事ですね。今年の目標は?

山 口:目標は、ここ5年連続で北海道代表として全国大学選手権に出場しています。今年もしっかりと北海道代表として勝ち上がり、昨年の3位を超え、決勝に出場し、優勝することを目標にしています!!

編集部:今年は色々とありそうですが、頑張ってください!

[編集後記]
北海道という土地柄、道リーグだけでも移動距離が大変そうだと感じた。部活動として35名も在籍し、その規模、体制はとても興味のあるものだった。

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