2018.04.27 Fri

Written by EDGE編集部

コラム

アジア制覇を目指す“木暮なでしこ5”。フウガドールすみだレディースとの練習試合で見えたものは?

“木暮なでしこ5”の最初の成功体験

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 すみだレディースとのトレーニングマッチを前にした20分ほどのアップ中に木暮監督がセットプレーのパターンを伝えると、試合でいきなり、その形からのゴールを奪ってみせた。定位置からの攻撃でも、戦術的なプレーを意識しながら、徐々に味方の個性を生かすための最適解を探すチャレンジを続け、トレーニングでは触れていなかったパワープレーのディフェンスでも、タイムアウト後のわずかな時間で、監督の指示を汲み取った効果的なプレッシングを実行していた。選手のプレーは、試合中だけでも大きな向上を見せた。そんなチームだからこそ、大会が行われるタイに入った後も、さらなる進化に期待できそうだ。

 木暮監督はトレーニングも実戦も含めてすべて、フィールドプレーヤー4人を3セットで固定していた。

・若林エリ、加藤正美、江口未珂、小村美聡
・江川涼、四井沙樹、網城安奈、中島詩織
・千田日向子、藤田実桜、勝俣里穂、竹村純子

 アルコイリス神戸の4人のセット、バルドラール浦安ラス・ボニータスの2人を組ませたセット、東京府中アスレティックFCプリメイラの2人を組ませ、かつ東京都選抜で共にプレーした4人のセットだ。木暮監督が「狙いを持って固定した」このセットで試合に臨んだ結果、「映像やトレーニングで感じていた以上のポテンシャルや得意なプレー、個の生かし方など、参考になるものを見せてくれた」という。高い戦術理解度と完成度を見せた“アルコセット”だけではなく、唯一の左利きである四井がアクセントとなってバリエーションを示した“ハイブリッドセット”や、トレーニングでは出遅れ気味の印象だった“東京セット”が、試合中に飛躍的に成長を遂げながら、代表チームのさらなる可能性を広げていたことは間違いなかった。

 木暮監督は「よりプレッシャーの掛かった本番やスタイルの異なる相手との中で出せるかどうかが大切」としながらも「短期決戦で、しかも新しい監督の下で結果を出すには日々の成功体験が重要。それが監督と選手の信頼関係になり、選手の自信にもなる。過信するのではなく、こうした多くの成功体験で自信を深めることで、向上していくサイクルに入っていける」と、手応えを実感しているようだった。

「(目指す場所としての)優勝は決まっている。そこに向かって階段をどうやって上がっていくのか」
「ボールを持ったら自分が主役。得意なプレーをどんどん出してほしい」

 木暮監督はトレーニングマッチの前に、そんな言葉で選手を送り出した。その声に、彼女たちはプレーで応えた。あくまでもまだ、国内の練習試合を終えただけ。ただし後に振り返った時、“木暮なでしこ5”にとってはこの一歩目が、何よりも大きな“成功”だったと刻まれているかもしれない──。

【フットサル女子日本代表 トレーニングマッチ結果】
女子代表 5(2-0)1 フウガドールすみだレディース
7分 1-0 千田日向子
18分 2-0 江口未珂
22分 3-0 網城安奈
27分 4-0 加藤正美
28分 5-0 江口未珂
30分 5-1 池田智子(すみだ)

【フットサル女子日本代表 AFCフットサル選手権出場メンバー】
監督 木暮賢一郎(日本サッカー協会ナショナルコーチングスタッフ)
GKコーチ 内山慶太郎(日本サッカー協会ナショナルコーチングスタッフ)
フィジカルコーチ 下地達朗(日本サッカー協会ナショナルコーチングスタッフ)

GK
山本彩加(SWHレディースフットサルクラブ)
杉山藍子(フウガドールすみだレディース)
FP
小村美聡(アルコイリス神戸)
若林エリ(アルコイリス神戸)
中島詩織(FSFモストレス/スペイン)
竹村純子(フウガドールすみだレディース)
加藤正美(アルコイリス神戸)
網城安奈(SWHレディースフットサルクラブ)
勝俣里穂(フウガドールすみだレディース)
藤田実桜(東京府中アスレティックFCプリメイラ)
江口未珂(アルコイリス神戸)
四井沙樹(バルドラール浦安ラス・ボニータス)
江川涼(バルドラール浦安ラス・ボニータス)
千田日向子(東京府中アスレティックFCプリメイラ)

【フットサル女子日本代表 スケジュール】
4月25日(水) PM トレーニング
4月26日(木) AM トレーニング/PM トレーニングマッチ
4月27日(金) バンコク入り
4月28日(土) AM/PM トレーニング
4月29日(日) AM/PM トレーニング
4月30日(月) AM/PM トレーニング
5月1日(火) AM/PM トレーニング
AFC女子フットサル選手権タイ2018
5月2日(水) AM/PM トレーニング
5月3日(木) 18:00 グループステージ第1戦 vs レバノン代表
5月4日(金) AM/PM トレーニング
5月5日(土) 18:00 グループステージ第2戦 vs バーレーン代表
5月6日(日) AM/PM トレーニング
5月7日(月) 15:30 グループステージ第3戦 vs 中国代表
5月8日(火) AM/PM トレーニング
5月9日(水) 15:00 準々決勝
5月10日(木) 15:00 or 18:00 準決勝
5月11日(金) AM/PM トレーニング
5月12日(土) 15:00 3位決定戦 or 18:00 決勝

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