2018.01.28 Sun

Written by EDGE編集部

コラム

Fリーグ新人王・齋藤功一は“ブルーノ・ジャパンの申し子”になれるか? 求められる、左利きにしかできないプレー。

写真:本田好伸

世界王者・アルゼンチンとの第1戦、Fリーグでおなじみのビッグネームがいる中で、スタメン出場を勝ち取ったのが名古屋オーシャンズの23歳、齋藤功一だった。ブルーノ・ガルシア監督就任後、U-25代表からA代表へ上り詰めたレフティは、新生日本代表でどのような役割を担っていくのか。
(取材・文 北健一郎、舞野隼大)

世界の強豪はちょっとしたミスを突いてくる

 約2年ぶりに国内で行われたフットサル日本代表戦。2月に控えるAFCフットサル選手権の強化試合となったアルゼンチン戦は、ブルーノ・ガルシア監督が考える、現時点での日本のベストメンバーが選ばれた。

 Fリーグでおなじみのビッグネームたちが顔を揃える中で、先発スタメンを勝ち取ったのが名古屋オーシャンズの齋藤功一だ。 愛知県出身の23歳。名古屋オーシャンズU-15、U-18、サテライト、デウソン神戸での1年間の武者修行を経て、2014年からトップチームでプレーする。

 昨年7月、トルクメニスタンで開催されたアジア・インドアゲームズにU-25代表の1人として出場し、そこからA代表へステップアップを果たした。昨年11月の東アジア予選では全3試合にスタメン出場するなど、指揮官からの期待は高い。

「(監督からは)自分の武器としてシュートだったりピヴォへのパスだったり、攻撃の面では左利きにしかできないプレーもあるので、シュートをすごく求められている」

 今回の日本代表のFPの中で、純粋な左利きは齋藤と、この日は出場がなかった加藤未渚実の2人だけ。ゴール前でフリーキックを獲得すると、その時に出ている選手と交代してシューターの役割を担い、残り3分から行なったパワープレーでも、右奥に配置されたのは齋藤だった。

 ピッチが狭く、スペースが限られるフットサルでは左利きの重要性が高いとされる。

 例えば、パワープレーで右奥の選手に縦パスが入って、中へ折り返しを狙う場面。ここで右奥の選手が左利きであれば、ワンタッチで精度の高いパスを出せる。だが、右利きであれば、どうしても精度が落ちてしまうし、ボールを止めれば、その間にパスコースはなくなってしまう。左利きがいることによって、プレーの選択肢が広がり、それ自体がオプションになるのだ。

 ただ、日本代表では左利きでチームの主軸になった選手は過去にもほとんどいない。ミゲル・ロドリゴ前監督もチームを率いた7年間で、菅原和紀、完山徹一、前鈍内マティアス、酒井ラファエル良男と何人もの選手を試してきたが、どの選手も日本代表で確固たるポジションを築くには至っていない。

 だからこそ、齋藤が国際レベルに適応できるかは、ブルーノ・ジャパンにとって重要なテーマなのだ。

 アルゼンチン戦では攻撃面で期待されたプレーを出せなかった。ピヴォを狙ったパスは何度も引っかかり、セットプレーからのシュートも枠をとらえられなかった。それでも、守備に関してはアルゼンチン選手を相手にも当たり負けしない強さを見せた。

「ディフェンスでは僕が左利きなので足を出しやすいというか、対峙した相手のピヴォが右利きの時に僕は逆に引っかけることができるので、右利きとは違ったボールの取り方ができますし、いろんな面でディフェンスでは力強くつぶすようにと要求されています。フィクソとしてとにかく力強くプレーすること。そこは出せた部分はありました」

 とはいえ、齋藤の口から出てくるのは課題がほとんど。ロングボールを処理しようと胸トラップしたところをかっさわれ、4失点目を与えてしまった場面については「完全に僕の責任」と語った。

「そこはしっかり反省して、次に向けて力強いプレーができるようにいこうかなと思っています。あれほどの相手だと単純なミスでも命取りになるというのはすごく痛感しました。そこはすごくネガティブな部分だと思うんですけど、次の試合がすぐに来るので、今日の試合は忘れずに次は絶対勝つという気持ちで切り替えて臨みたいです」

 まだ23歳。その伸びしろは計り知れない。まずは富山で行われる“リベンジマッチ”で齋藤はどんなプレーを見せるのだろうか。アルゼンチン代表との国際親善試合第2戦は28日、富山市総合体育館にて行われる。

【国際親善試合 第1戦】
1月25日(木) 19:05 2-4 アルゼンチン代表 東京/大田区総合体育館
得点経過
1分 1-0 クリスティアン・ボルット
16分 2-0 ルーカス・ボロ・アレマニー
18分 3-0 ルシアノ・アベリノ
33分 4-0 アラン・ブランディ
34分 4-1 吉川智貴
39分 4-2 清水和也

【フットサル日本代表国際親善試合メンバー】
監督 ブルーノ・ガルシア(日本サッカー協会ナショナルコーチングスタッフ)
コーチ 鈴木隆二(日本サッカー協会ナショナルコーチングスタッフ)
GKコーチ 内山慶太郎(フウガドールすみだ)
フィジカルコーチ 下地達朗(シュライカー大阪)

GK
2 ピレス・イゴール(ペスカドーラ町田)
1 関口優志(名古屋オーシャンズ)
16 矢澤大夢(フウガドールすみだ)
FP
9 森岡薫(ペスカドーラ町田)
11 星翔太(バルドラール浦安)
14 西谷良介(名古屋オーシャンズ)
13 渡邉知晃(府中アスレティックFC)
8 滝田学(ペスカドーラ町田)
5 皆本晃(府中アスレティックFC)
10 仁部屋和弘(バサジィ大分)
6 吉川智貴(名古屋オーシャンズ)
3 室田祐希(ペスカドーラ町田)
7 逸見勝利ラファエル(ベンフィカ=ポルトガル)
15 加藤未渚実(シュライカー大阪)
4 齋藤功一(名古屋オーシャンズ)
12 清水和也(フウガドールすみだ)

第2戦
1月28日(日) 15:10 vsアルゼンチン代表 富山/富山市総合体育館

AFCフットサル選手権チャイニーズ・タイペイ2018
グループリーグ
2月1日(木) 19:00 vsタジキスタン代表
2月3日(土) 19:00 vs韓国代表
2月5日(月) 16:30 vsウズベキスタン代表
決勝トーナメント
2月8日(木) 19:00 準々決勝
2月9日(金) 19:00 準決勝
2月11日(日) 19:00 決勝

【NHK-BS1 LIVE放送】※キックオフ5分前から放送開始予定
1月25日(木) 19:05 vsアルゼンチン代表 東京/大田区総合体育館
1月28日(日) 15:10 vsアルゼンチン代表 富山/富山市総合体育館

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