2018.01.27 Sat

Written by EDGE編集部

インタビュー

【日本代表×アルゼンチン代表 第1戦】「2つ、ゲームを決める重要なポイントがあった」(ブルーノ・ガルシア監督)

写真:本田好伸

AFCフットサル選手権の開幕を控える日本代表は、1月25日(木)東京・大田区総合体育館でアルゼンチン代表との第1戦に臨んだが、終始リードを許す展開を逆転できないまま2-4で敗れた。日本は、16名のベンチメンバーから、大会に登録できる14名を均等に起用しながら勝利を目指したが、2016年のワールドカップ王者の実力を痛感。戦えない相手ではないことを示した一方で、勝敗を分ける決定力では大きな溝が見えた。それでもブルーノ・ガルシア監督は「アルゼンチンとの差はそう大きくはないと感じた」と手応えを口にした。
(取材・文 本田好伸)

本当の意味でのゴールチャンスにどう持って行くか

日本代表 ブルーノ・ガルシア監督

──今日の試合を振り返って。

コンバンワ。まず今日の試合に来ていただき本当にありがとうございます。多くの局面で私たちが支配した試合だと思っています。ただ2つ、ゲームを決めるフットサルの重要なポイントがありました。得点機を決めること、それを自陣の深いところで与えないこと。そのことが集約された今日のゲームだったと思います。相手は効率性があり、自分たちに必要なチャンスをモノにして勝利したと思います。私たちにとってはアジア選手権に向けた準備の一環であり、その意味でも非常に有効な試合でしたし、彼らに感謝したいと思います。

これからやることは今日の試合を振り返って詳細を分析して、次の試合をさらにいい試合にして勝ちに行くため、そしてアジア選手権に向かうための試合にしていくことです。彼らはメリットがあり、競争力、コンペティティブ、確率性、効率性がいつもできるので、だから世界王者になっています。でも今日の試合内容は、皆さんも楽しんでもらえたのではないかなと思います。

──「世界王者に日本の立ち位置を知るべき試合」だと話していたが、日本は今、どの程度の実力にあるのかをつかめたか?

そんなに遠くはないと率直に感じています。ただ自分たちがそこの距離を詰めるためには、先ほど話したように、展開の中で試合を決定づける力というところを高めるための改善が必要だとはっきりしました。これを反省して次の試合、あるいはどこかの試合で発揮することで、距離を縮めていけるわけではありません。アルゼンチンは、ああいう少ないチャンスを確実に決めて、強度の高い試合を続けることで王者になれたチームです。日本は、試合前の3日間の合宿でゲームをしたことを考えると、今後もこのような試合を常に続けていって、なおかつ決定機、確率、効率を高めていければ、確実にその間合いは縮めていけると思います。

──アルゼンチンに日本が追いつくために、この辺は時間がかからずにできそうとか、一方でここは詰めていくのが難しそうだとか、どのようなことを感じているか。

たくさんの要素があると思うので、あくまでも一つの考え方なのですが、アルゼンチンの今日の12人の選手のうち、11人はスペインやイタリアなどの本当にトップレベルでプレーしています。つまり、世界最高峰の舞台で日常的にプレーしている選手が集まっています。その辺を考えると、私たちは年間を通してもっともっとボリュームを持った強化活動が必要です。あとはこういうアイデンティティーを示す、国際レベルのトップの国が集まる試合をたくさん経験することも必要です。そういうベースの強化の方針が軸にあって、そこから具体的なエレメントを洗い出して成長することが必要ですし、それができるのではないかと思います。アルゼンチンもそういう道を辿ってきたのではないかと思います。

──タイトルのかかっていない試合ですし、実力としても格上の相手ということで、何かを試すにはいい機会だったのではないか。

今はアジア選手権に向けた準備をしているところです。その意味では今日の試合も日曜日のゲームも、自分たちのレベルがどこにあるのかを全体的にテストする機会だと思っています。タイ・バンコクで昨年戦ったアジア選手権の予選では、多くの対戦国が、固いディフェンスで自陣に絞って、そこからカウンターを狙うというスタイルでした。その意味では、そうではないスタイルの相手と対戦した時に私たちのやり方が通じるのか、修正が必要なのかを経験する必要があるということもあって、アルゼンチンを指名しました。なので、ただの練習試合という捉え方はしていないですし、目的はアジア選手権へ向けた準備、強化、そのための全体的なテストだと考えています。

──チャンスの場面では、高い位置からのプレスがあった。一方で相手がハーフで守っている時には、ピヴォを使った攻撃ではマッチアップで敗れ、逆にカウンターになったシーンが多かった。そこは個人を熟成させていく必要がある?

そういう傾向は明らかですが、その背景は3日間という短い間しか、協調性、親和を高める時間がなかったことがあります。なおかつその前までの3週間で、ハードなリーグを続けてそのまま迎えている(選手が多い)3日間だったので、まだまだ改善の余地があるのは明らかです。相手が引いたところ、つまりビルドアップのところでは支配していた局面も多いが、そこから、本当の意味でのゴールチャンス、シュートチャンスにどう持っていくのか。その回数、精度を高めていくことだと思います。その辺の調整、アジャストをするために引き続き取り組んでいきます。

──3セットを短い時間で均等に回していたが、試合を通してプランを変えていない印象だった。その辺りのプランニングと、加藤未渚実が出場しなかったことの理由も聞きたい。

ゲームプランは、予定通りフィールドの選手は12人をフルに使い、早い交代で回して強度を落とさないことでした。アジア選手権を想定して回したかった。本大会への準備期間がふんだんにあるわけではないので、短い時間の中でもシナジーを最高に高めるためのやり方として、それがいいのではないかと思った。その意味では今日は加藤未渚実だけではなく、(ゴレイロの)矢澤大夢も出ていないが、本大会を見越して14人のベンチメンバーで戦うということでやっていました。

【国際親善試合 第1戦】
1月25日(木) 19:05 2-4 アルゼンチン代表 東京/大田区総合体育館
得点経過
1分 1-0 クリスティアン・ボルット
16分 2-0 ルーカス・ボロ・アレマニー
18分 3-0 ルシアノ・アベリノ
33分 4-0 アラン・ブランディ
34分 4-1 吉川智貴
39分 4-2 清水和也

【フットサル日本代表国際親善試合メンバー】
監督 ブルーノ・ガルシア(日本サッカー協会ナショナルコーチングスタッフ)
コーチ 鈴木隆二(日本サッカー協会ナショナルコーチングスタッフ)
GKコーチ 内山慶太郎(フウガドールすみだ)
フィジカルコーチ 下地達朗(シュライカー大阪)

GK
2 ピレス・イゴール(ペスカドーラ町田)
1 関口優志(名古屋オーシャンズ)
16 矢澤大夢(フウガドールすみだ)
FP
9 森岡薫(ペスカドーラ町田)
11 星翔太(バルドラール浦安)
14 西谷良介(名古屋オーシャンズ)
13 渡邉知晃(府中アスレティックFC)
8 滝田学(ペスカドーラ町田)
5 皆本晃(府中アスレティックFC)
10 仁部屋和弘(バサジィ大分)
6 吉川智貴(名古屋オーシャンズ)
3 室田祐希(ペスカドーラ町田)
7 逸見勝利ラファエル(ベンフィカ=ポルトガル)
15 加藤未渚実(シュライカー大阪)
4 齋藤功一(名古屋オーシャンズ)
12 清水和也(フウガドールすみだ)

第2戦
1月28日(日) 15:10 vsアルゼンチン代表 富山/富山市総合体育館

AFCフットサル選手権チャイニーズ・タイペイ2018
グループリーグ
2月1日(木) 19:00 vsタジキスタン代表
2月3日(土) 19:00 vs韓国代表
2月5日(月) 16:30 vsウズベキスタン代表
決勝トーナメント
2月8日(木) 19:00 準々決勝
2月9日(金) 19:00 準決勝
2月11日(日) 19:00 決勝

【NHK-BS1 LIVE放送】※キックオフ5分前から放送開始予定
1月25日(木) 19:05 vsアルゼンチン代表 東京/大田区総合体育館
1月28日(日) 15:10 vsアルゼンチン代表 富山/富山市総合体育館

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