2018.01.24 Wed

Written by EDGE編集部

Fリーグ

【プレーオフ決勝 第2戦 名古屋×町田】名古屋が10回目V。「チームの全員がMVP」(ペドロ・コスタ監督)。

写真:本田好伸

レギュラーシーズンで1位となった名古屋オーシャンズは、プレーオフを勝ち上がってきたペスカドーラ町田との決勝で、第1戦を4-2と快勝。第2戦でも盤石の試合運びを見せると、6-2で勝利して、文句なしにリーグ優勝を果たし、10回目のリーグ王者に輝いた。ただペドロ・コスタ監督は試合後の会見で、「リーグ1位にアドバンテージがないプレーオフに意味があるのか」と苦言を呈した。
(取材・文 本田好伸)

アウェイで戦うプレーオフに意味があるのか

名古屋オーシャンズ ペドロ・コスタ監督

──今日の試合を振り返って。

昨日同様、選手はファンタスティックなプレーを見せてくれました。これ以上要求できないほど選手はピッチで応えてくれて、今シーズン選手が一つになって戦ってくれたことに感謝します。選手たちのおかげで、トロフィーがここにあります。この2試合は戦争でした。その中で、昨日と今日の試合は別の試合だと考えていましたし、今日が後半戦で、その内容はレベルの高いフットサルでした。両チームとも勝ちにこだわったおかげで素晴らしいゲームが生まれたと思います。私たちの色を出せた時間も多くありましたし、一方で、相手もうちへの対策を十分に作り上げてきたので、時間帯によっては苦戦することも想定内でした。そこでも我慢強く戦い、自分たちで乗り越えるという精神的な準備も詰められていたことが、結果につながっているのかなと。試合のポイントは、先制点を取れたことでアドバンテージをより広げて、うちの流れを作っていけたところです。

フットサルを盛り上げてくださった皆さんのすべての力があってこそのFリーグだと思いますし、感謝の気持ちでいっぱいです。チームも、選手だけではなく、全ての関係者、スタッフが1年を通して努力した結果、この場所までこれました。でも、一番の主役は選手です。プレッシャーに負けずに打ち勝った。苦しいシーズンだったと思いますが、いろんな壁を自分たちで乗り越えて、こういう結果を手にした、彼らがこの決勝のヒーローでした。リーグMVPを獲得したラファにはおめでとうと伝えたいです。ですがチームの全員がMVPです。隣にいる星(龍太)は、キャプテンとしていろんな役割がある中で、相手のMVP級の選手(森岡薫)、一番攻撃力を持った彼を止めました。星も、この決勝のMVPだと思います。一人ひとりが全部を出し切れた決勝だと思いますし、ホッとしていますし、幸せです。

──シーズン中は関口優志と篠田龍馬とゴレイロを使い分けた。大事な2試合で篠田をチョイスした理由は?

レギュラーシーズンは、フィールドの選手も同じですが、いい時期と悪い時期を選手は乗り越えて、それに応じて私が選ぶ基準を作っています。おかげさまでレベルの高い2人のゴレイロがいることで、毎回、いい悩みを抱えていました。どちらが出てもおかしくないレベルですし、2人とはいい信頼関係を築いています。一つの決め手は、レギュラーシーズン終盤に篠田が非常にいいパフォーマンスを発揮していたことです。だからここへきて変えられなかったというか。その流れで本人も乗っていたので、そこは賭けに出るというか、目に見えているものがあるので、そのまま篠田を起用しました。数字上、GKの出場時間は、シーズンのトータルでは関口の方が長かったですが、ほぼ同じくらいです。2人が競い合ってレベルを上げてくれていることはありがたいです。難しい判断でしたが、そういうところが決め手となりました。

──試合では両チーム合わせて8ゴールが生まれた。そのうち1点が日本人で、他は外国人か日本に帰化した選手。日本のフットサルは進化していると感じているか?

この世界ではやはり一番目立つのがゴールで、そこに一番魅力を感じてしまうところはあります。点を取って勝つ世界ですから、それも当然のことですが、星龍太や西谷良介をはじめ、アシストする存在や、点を取るまでの過程ではいろんな選手がいて、日本人選手が十分に関わっています。トータルで見ても日本のフットサルは進化しています。昨シーズンのこともあって、名古屋はチームの色を変えようということで、より攻撃的な選手を獲りました。ゴールに絡む選手を連れてきているので、その色を出せたことには満足しています。でも日本のフットサルがそれで進化しているかということでは、うちのチームは「得点」に対して投資してきて、そのことを日本人選手も理解しています。他のチームでも、今シーズンの得点王は、日本人の渡邉知晃選手です。歴史上、日本人にもっと足りない部分が点を取る力であり、強化しないといけないという壁はあったと思いますが、少しずつ日本人でも点を取れる選手が出ているという点でも、進化しています。もっともっといろんな日本人が得点王争いに絡んでほしいとも思いますが、いい方向に進んでいると感じています。

──今シーズンは吉川智貴が復帰しましたが、彼の存在は名古屋にどう影響を与えたか。

彼については、スペインに行く前からこのチームに大きな役割を果たしていました。ですが2年間スペインに行って、より大きくなって戻ってきたことは確かです。どこが大きくなったかというと、スペインではこういった接戦の、決勝のような試合を毎週のように戦っていました。決勝で改めて感じましたが、ハートが強い選手で、こういう試合こそ彼の色が出るのではないかなと。彼のモチベーションが100パーセント出せた時、彼が燃えてプレーできる時こそ、本来の彼であり、それを今日、見れたのではないかなと思います。なので、彼は非常に大きな存在であり、チームにも貢献しています。出場時間を見ても、フィジカルも持久力も別格の力を持っていて、走っても走っても疲れません。だからこそ、その力に優れる彼をもう少し引っ張ってもいいかなと考えていました。そしてそれは彼だけではなく、目立たないですが、本当に犠牲になるプレーができる選手がいて、一人ひとりが役割を果たせた試合だと思います。全員にお疲れ様、おめでとうと言いたい。吉川はフィジカルも持久力も守備も戦術理解も攻撃力も優れた選手なので、さらにそこに得点力を身につけられたら、世界のトッププレーヤーの中にランクインしてもおかしくない存在になると思います。

時間の都合で今の質問が最後になってしまいましたが、もう少し時間をいただいて一つだけコメントさせてもらってもいいでしょうか。勝ったタイミングで「幸せです」と正直な気持ちを伝えることも大事ですが、こういう時こそ、現実を見て、冷静に自分の意見を話すことも大事なのかなと。負けたら何も言えないですから。もしも今後、考えていただけるのであればというメッセージにはなりますし、いろんな考えや状況があるということを理解した上で、今回のプレーオフの形式、レギュレーションに関して言わせてもらいたい。

今までいろんなチームに携わってきましたが、プレーオフは、リーグで一番に上がってきたチームにアドバンテージがあるべきです。今回は、いろんな理由からセントラル開催になっていると思いますが、プレーオフをホームで戦えない、アドバンテージがない中で戦うという状況は、世界でも唯一ではないかなと。あくまでも私の意見ですが、いろんな状況を乗り越えてリーグ1位を勝ち取ったにも関わらず、ホームのアドバンテージがないどころか、むしろアウェイのような環境で戦うプレーオフに意味があるのかと感じた部分があります。この形式は正しかったのか、いろいろと考えていただいた方たちが、今一度、考えてもらえたら嬉しいです。

この場にいる皆さんのお時間をいただいて、嫌な終わり方、コメントで申し訳ないですが、私としては、もっといい形でプレーオフが行われてほしい、他のチームもこうなってしまっていたかもしれないと感じたプレーオフだったので、ここで伝えさせてもらいました。ありがとうございます。

名古屋オーシャンズ 星龍太

──今日の試合を振り返って。

「嬉しい」という一言に尽きます。細かいことをいうと、連戦では修正点ももちろんありますが、この2試合は結果がすべてで、勝たないと歴史にも、トロフィーにも名前を刻めない。結果がすべて。その意味でチームで最高の結果を持ってこれた試合でした。去年の悔しい思いを晴らせたということで、嬉しいの一言です。あまり言葉が出てこない。それくらい嬉しかったです。

DUARIG Fリーグ 2017/2018プレーオフ
1月13日(土)/駒沢オリンピック公園総合運動場屋内球技場
14:30 1回戦 ペスカドーラ町田(リーグ戦2位 )3-2シュライカー大阪(リーグ戦5位)
17:30 1回戦 湘南ベルマーレ(リーグ戦3位)2-2フウガドールすみだ(リーグ戦4位)
1月14日(日)/駒沢オリンピック公園総合運動場屋内球技場
14:30 4位/5位決定戦 シュライカー大阪9-4フウガドールすみだ
17:30 プレーオフ準決勝 ペスカドーラ町田 3-2湘南ベルマーレ
1月20日(土)/駒沢オリンピック公園総合運動場屋内球技場
16:30 プレーオフ決勝(第1戦) 名古屋オーシャンズ4-2ペスカドーラ町田
1月21日(日)/駒沢オリンピック公園総合運動場屋内球技場
16:30 プレーオフ決勝(第2戦) 名古屋オーシャンズ6-2ペスカドーラ町田

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