2017.06.13 Tue

Written by EDGE編集部

Fリーグ

大薗、春木、丹羽、中田……無名の若手が見せた最大級のインパクト。9ゴールで大勝したすみだが示した“育成力”。

物語を紡ぎ出す、34人の戦い

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 迎えたバサジィ大分との開幕戦、初ゴールは丹羽だった。2分、電光石火のカウンターから左サイドを駆け抜けた丹羽がゴレイロとの1対1を落ち着いて決めた。続く3分に大薗が追加点を挙げ、10分の大薗のゴールをアシストしたのは中田。相手DFの足が届かない位置に、絶妙な軌道の優しいパスをゴール前に通した。

 開幕戦を9-1で圧勝した須賀監督は、「今シーズンはこうやって戦っていくんだと、トップだけではなく育成組織の選手にも見せて、チームの方向性を示すためにも重要な一戦だと思っていた」と振り返った。さらにこう続ける。「若い選手の伸びしろがどこまであるのかは、僕自身も測りかねている。それくらいの良さがある。でも、30歳以上の選手にも伸びしろがある。彼らも限界を自分で決めずに、若い選手のように、とにかくうまくなりたい、上を目指したいという気持ちでトレーニングしている。そういうベテラン選手も躍動しているし、若手の影響は、ピッチで表現する以上のものがある」。

 開幕戦は、すべてがうまくいった。宮崎や田村といった中堅選手も得点に絡む活躍を見せた以外に、チーム最年長のボラも輝きを放った。「昨シーズンの出来は本当に悔しかったんだと思う」(須賀監督)と、開幕に向けて5キロ以上の減量に成功し、本気の調整を続けてきていた。そんなボラがゴール前で放った、体幹に優れるキレのあるシュートは、来日して名古屋で躍動していた全盛期のプレーを思わせた。

 さらに新加入の岡村康平も、「チームの真骨頂だった」(須賀監督)というゴールを演出。30分に、春木からの縦パスを受けて前線で起点となり、左サイドの宮崎に預けて、再びゴール前で受けてダイレクトシュートをネットに突き刺した。ボールを失うリスクを考えながらも、全員がゴールを意識して動き、恐れることなくフィニッシュに持ち込んでいく一連のプレーは、「信頼関係があってできるもの」(須賀監督)。リスクマネージメントをしながら40分間ハードワークし続けるという、彼らの今シーズンのテーマが体現されていた。

 先発を任されたゴレイロの矢澤大夢を含めて、春木、大薗、丹羽、中田の5人の若手選手たちが、満遍なくピッチで躍動し、新しい刺激をチームに持ち込んだ。はたから見れば“大抜擢”だが、須賀監督にとってはあくまでも、「現時点でのベストメンバーを選んだ」だけに過ぎない。

 ただ大切なのは、まだ1試合が終わっただけだということ。須賀監督も、「失速することなく、33試合これを続けていくことが目標」と気を引き締める。何よりもそこに、すみだらしさを見て取ることができる。「リーグ1位を狙うことで失うものは大きい。迷うことなく、着実に1試合に対してすべてを出し切ること。簡単なことではないが、それができたら、間違いなく納得のいく結果になる」。序盤戦で首位に立った昨シーズンは、上の順位を見たことで、迷いが生じた。だからこそ今シーズンは、迷いなく突っ走る決意を固めている。

 33分の1の戦いを終えて、現在1位。若いチームでなくても、長いシーズンのなかで波が出てしまうのは当然のこと。でもすみだは、そういう浮き沈みでさえも、選手一人ひとりのストーリーに仕立て上げていく。「若手の大抜擢」に始まった彼ら34人の戦いはこの先、どんな物語を紡ぎ出していくのだろうか──。

 

DUARIG Fリーグ2017/2018 第2節
6月17日(土)
15:00 ヴォスクオーレ仙台vsデウソン神戸(カメイアリーナ仙台)
6月18日(日)
13:30 シュライカー大阪vs府中アスレティックFC(住吉スポーツセンター)
14:00 エスポラーダ北海道vsバサジィ大分(函館アリーナ)
14:00 名古屋オーシャンズvsアグレミーナ浜松(武田テバオーシャンアリーナ)
16:00 湘南ベルマーレvsフウガドールすみだ(小田原アリーナ)
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