2017.03.30 Thu

Written by EDGE編集部

Fリーグ

国内2冠を達成したシュライカー大阪の強さの理由が明かされる。木暮賢一郎監督の指導者講習会が開催!

写真:本田好伸

3月29日(水)、シュライカー大阪の木暮賢一郎監督による「フットサル講習会」が東京都港区の『For you studio』で開催された。木暮監督がこの3年間で実践してきたマネージメントとは何なのか。そして大阪はなぜ今シーズン、無類の強さを誇ったのか。3時間に及ぶ講習会で、その理由の一端が明かされた。
(取材・文 本田好伸)

大阪の強さの理由が、包み隠さず明かされた

 3月29日(水)、シュライカー大阪の木暮賢一郎監督による「フットサル講習会」が東京都港区の『For you studio』で開催された。「日本のみならず世界のフットサル界で活躍している指導者、選手などが持っているノウハウを多くの人に広めて、日本フットサル界の発展に貢献したい」という思いを持ってFUTSAL EDGEが主催した「FUTSAL EDGE ACADEMY」の第1回目の催しには、平日夜の開催にもかかわらず40名を超える参加者が集まり、第1部、第2部を合わせて3時間に及んだイベントは大盛況のうちに幕を閉じた。

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 木暮監督は、どのようにして大阪をリーグ優勝、そして日本一へと導いたのか──。今回は、その理由に迫る、クラブマネージメントの全貌が明かされた。そもそも「Fリーグの監督」とは、何をするものなのか。それはピッチ外、トレーニング、試合というシーズンを通したサイクルをこなしていくなかで、不測の事態を含めたありとあらゆることを想定し、かつチームの現状を踏まえた上で考えていくべきこと。木暮監督は特に、「クラブフィロソフィー」、「目標設定」、「ゲームモデル」というピッチ外の仕事の重要性を強調していた。

 例えば大阪であれば、「攻守ともに相手コートにボールがある時間を長くする」、「攻撃時において意図的に数的有利な状況を作り出す」、「ピヴォを使う」といった「ゲームモデル」があり、それに沿って日々のトレーニングが構築されていく。内容は次の試合の対戦相手や前の試合を受けたチームの課題などに応じて変化していくが、こうした基本理念がブレないために、選手は明確な意図を理解しながら成長を続けられる。木暮監督のブレることのないチームづくりは、就任から3シーズンにわたり一貫して行われきたものだった。

 もう一つ、今シーズンの大阪の強さの象徴とされたのが、徹底したオフェンスの強化。ヴィニシウス、チアゴ、アルトゥールという3人で113点をマークしたブラジル人トリオにフォーカスされることが多いが、チームの圧倒的な得点力を支えたのは「日頃から99パーセントはオフェンスのことを意識している」という監督の考えにあった。先のゲームモデルに付随するように、木暮監督は今、「攻守で常に相手のコートにボールがあれば負けることはない」と考えている。だからこそ、それを可能にするための攻撃に時間を割いてきた。

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 その象徴となる大阪の武器こそが、「パドロン」、「ジョガーダ」と呼ばれるサインプレー。これは、ボールの回し方を決めるローテーションや、シュートに直結する「パターンプレー」のこと。フットサルの強国、ブラジルを源流とするこの戦術を駆使し、オートマチックな形から何度もゴールを奪った。講習会の第2部では、主にこの「パドロン」、「ジョガーダ」の有用性と、大阪で実戦されているパターンの数々が紹介された。

 木暮監督は決して、自分が実践した方法論が絶対的な正解とは考えていない。その意味で、講習会でも常に参加者の声に耳を傾けながら、あくまでも自らの考えが多くの人の“きっかけ”となり、それが引いては日本フットサルの育成やトップレベルのレベル向上、日本代表の強化につながっていくことを願っている。

 木暮監督が試行錯誤を重ねてきたマネージメントのアプローチや、具体的な方法論が示された今回の講習会。「歴史を変える」ためにチャレンジを続ける木暮監督の“脳内”が公開された、濃密な時間となった。

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