2016.09.27 Tue

Written by EDGE編集部

Fリーグ

【検証レポート】オールスターの投票結果で浮き彫りになったクラブ間の”人気格差”と”SNS力”。

SNSのフォロワーはリアルな観客

 各クラブは、自チームをより多くの人に応援してもらうために(=自チームの人気を高めるために)、日頃の地域貢献活動や地元メディアを使った露出、あらゆる広報活動など、地道な努力を続けている。そうした様々な工夫が引き続き不可欠であることは言うまでもないが、ここでは、先ほど挙げたSNSに焦点を当てて考える。
 そこで筆者が最も言いたいのは、「クラブはもっとSNSを活用するべきだ」ということである。
 これは他の多くのスポーツを見ても明らかであり、現在の世の中のネット事情を鑑みても疑いようのないことである。FacebookやTwitterなどを用いた「フォロワー」を会場へと誘う施策は、最も効果的なものに違いないだろう。

 まずは、現在の12クラブのSNS活用状況をまとめた表を見てもらいたい(9月24日時点での筆者調べ)。なお、他スポーツでも最近、徐々に広がっているLINEの公式アカウントも調べてみた。

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(12クラブのSNS活用状況の画像【2016年9月24日時点】)

 この表をどのように読み解くのか、いろんな見方ができそうだが、細かい話はこの際、置いておく(笑)。実は大事なのは数字というよりも、この「フォロワー」(FacebookもLINEも便宜上、そう表現しておく)がいかに会場に来てくれるかを、もっとリアルに考えていく必要があるということだ。

 どういうことか、Twitterで7478人と最も多くのフォロワーを持つすみだを例に考えてみよう。彼らは今シーズンのここまでの5試合のホームゲームで7579人の入場者数を集めたが、平均すると1試合約1500人。試合に訪れる人がほぼTwitterを活用してすみだの公式アカウントをフォローしていると想定するならば、フォロワーの4.9人に1人が会場に足を運んでいることになる。
 この「約5人に1人」よりも下回らないことを意識しつつ、いかにフォロワーを増やしていくのかということを考えるべきなのだ。

 現状、この「約5人に1人」という数字は、おそらくスポーツ界では決して悪くはないはずである。例えばプロ野球ならば、ソフトバンクホークスのTwitterのフォロワー数は50万人を超えており、1試合平均約35000人を動員するので(9月24日時点)、単純計算すると、約14人に1人が足を運んでいるということになる。北海道日本ハムファイターズは、約38万人がフォローし、1試合平均約29000人を動員するので(9月24日時点)、約13人に1人である(とか言いつつも、Twitterの公式アカウントを持たない広島東洋カープやフォロワー2万人程度の読売ジャイアンツなどもあるので、この例示は筆者のかなり恣意的なチョイスなのだが)。

 ではJリーグはどうかというと、最大の人気を誇るとされる浦和レッズのフォロワー数は約15万人で、今シーズンのここまでの14試合のホームゲーム(9月24日時点)の1試合平均観客数は約35000人なので、約4.3人に1人である。また上位を走る川崎フロンターレはフォロワー数が約21万(クラブスタッフアカウント)で1試合平均観客数は約21600人なので9.7人に1人、ガンバ大阪はフォロワー数が約86000人で1試合平均観客数は約25000人なので3.4人に1人。なかなか優秀な数字である。

 がしかし、こんな例を出しておきながら、プロ野球もJリーグもフットサルの規模感および競技の性質が異なるので、あまり参考にはならない(苦笑)。あくまでも、フォロワー数と入場者数の関係をざっくりと数値化することで、フォロワーがリアルな観客であることを意識してもらいたいということで、参考例として出した(実はこの点において、同じアリーナの規模感で、同じような試合の臨場感があるバスケットボールのBリーグの数字は、今後のFリーグを考える上でも非常に参考になるはずである)。

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フォロワー一人ひとりの顔を見ていく

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