2016.09.15 Thu

Written by EDGE編集部

Fリーグ

Fリーグ10年目に生まれた”ベストバウト”。小田原セントラルの首位決戦・名古屋vsすみだの攻防を読み解く。

写真:本田好伸

第13節、小田原セントラルで行われた名古屋オーシャンズとフウガドールすみだの1位・2位直接対決は、戦前の高い期待をさらに上回る激戦の末、5-5で両者勝ち点1ずつを分け合う結果に。両チームがそれぞれの特徴を出し合ったFリーグ史上屈指の好ゲームは、2巡目以降のデッドヒートを期待させるのに十分なものだった。
(文・福田悠)

名古屋のY字プレスをかわしたフウガ

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 ワールドカップ期間の中断前の最終節であり、紛れもなく首位攻防の天王山となったこの試合。消化試合数の関係で暫定ながらも首位を走るすみだが、アジア王者名古屋を相手に堂々の戦いを披露した。

 試合開始3分にミスから名古屋に先制を許したものの全く動じることはなく、わずか1分後に若きエース清水和也のゴールで同点とすると、一貫して激しい前プレで真っ向勝負を挑み、主導権をつかみにかかる。

 対する名古屋もイプシロン(Y字)の形で前プレを敢行。サイドにボールが出た瞬間を奪りどころと定め、複数の選手で挟んでアグレッシブにボールを狩りに行くが、ボラの強靭なフィジカルを活かしたキープから回避されるなど、なかなかボールを奪い切ることができずリズムをつかめない。

 逆にすみだは清水、岡山和馬らの若手を筆頭に多くの選手が指揮官の期待に応える活躍を披露し、後半5分のボラのゴールが決まった時点で2点をリードすることに成功。須賀監督の「プラン通り」の展開で、すみだ優勢のまま終盤に突入していく。

 しかし、逆転を許した王者名古屋も黙ってはいない。2点差とされた直後にペドロ・コスタ監督がタイムアウトを要求。激しい口調で選手たちを叱咤し、軌道修正を図る。

「後半のタイムアウトは、一度チームを落ち着かせる狙いがありました。戦術の修正よりも、私も身体で表現して、まずはみんなに“起きる”ようアピールしたかった。その後戦術的なところも少し修正して、パワープレーのプランも示しました」(ペドロ・コスタ監督)

 指揮官の猛烈な鼓舞を受け、劣勢だった名古屋が息を吹き返す。後半8分に右キックインからピッチ中央でダニエル・サカイが合わせて1点差とすると、後半14分過ぎに安藤良平をゴレイロにパワープレーを開始。すぐに八木聖人のゴールで3-3の同点とすると、さらにその1分後にはセルジーニョにもゴールが生まれ、名古屋が一気に試合をひっくり返す。

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永遠に語り継がれる「残り25秒」

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